大分県大分市の中心に位置する「府内城(ふないじょう)」は、江戸時代初期に築かれた城で、“白亜の城”として知られる美しい外観と、市街地に隣接するアクセスの良さから、多くの観光客に親しまれてきました。
別名「白雉城(はくちじょう)」、「大分城(おおいたじょう)」、「荷揚城(にあげじょう)」、とも呼ばれ、かつては大分市街の中心部を防御する要衝として機能していました。
そして「日本百名城」にも選ばれています。
この記事では、府内城観光を満喫するために知っておきたい歴史や見どころを丁寧に解説。また、大分市内から徒歩・車でアクセスしやすいおすすめ宿泊施設5選も、周辺の観光スポットや地元グルメと合わせて紹介します。
大分府内城観光に便利な宿泊施設5選
※:ランキングや表示順はむーちゃん独自によるもので公式なものではありません。
ダイワロイネットホテル大分|街中立地&機能美が揃う高評価ホテル
ホテル名 | ダイワロイネットホテル大分 |
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(読み) | だいわろいねっとほてるおおいた |
特 色 | 全室に携帯充電器・加湿機能付空気清浄機・ズボンプレッサー完備!1Fにローソン併設♪空港バス間近♪ |
料 金 | 3400円~ |
住 所 | 〒870-0046 大分県大分市荷揚町2-3 |
電 話 | 097-535-0022 |
FAX | 097-535-0023 |
最寄駅 | 大分 |
アクセス | 大分駅より徒歩約10分!大分空港より空港バスにて約60分『荷揚町ダイワロイネットホテル前』下車徒歩30秒! |
駐車場 | 立体駐車場96台(先着順・車高制限等あり)14時〜翌朝11時1泊800円 時間外40分200円 |
投稿件数 | 3331件 |
★の数 | (総合): 4.21 |
大分市中心部にあり、官公庁・ビジネス街・観光地いずれにもアクセス良好。
清潔感あふれる客室、快適なベッド、広々デスクとバスルームが人気で、連泊にもおすすめです。
🟠 府内城までのアクセス
・徒歩:約8分/車:約2分
🟢 周辺の観光スポット
・府内城址公園(徒歩8分)
・若草公園(徒歩6分)
・アートプラザ(徒歩10分)
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「観光・ビジネス両立OK。とにかく快適な滞在が叶う定番ホテル」
ホテルマイステイズ大分|落ち着いた滞在を求める大人の拠点
シンプルでモダンなデザインが魅力。
朝食バイキングでは大分県産の食材も多数使用。おしゃれかつ落ち着いた雰囲気で、カップルや女性ひとり旅にもぴったりです。
🟠 府内城までのアクセス
・徒歩:約12分/車:約4分
🟢 周辺の観光スポット
・田ノ浦ビーチ(車で約15分)
・大分銀行赤レンガ館(徒歩5分)
・府内五番街商店街(徒歩3分)
💬 コメント
「コスパ良し&落ち着き感のある静かなホテル。観光の起点に◎」
FORZA ホテルフォルツァ大分|快眠&充実の無料サービスが嬉しい
“泊まる+α”の体験ができるホテルとして注目。全室にiPad常設、無料のコーヒー・スープサービス、マッサージチェア付きの客室など嬉しいサービスが満載です。
🟠 府内城までのアクセス
・徒歩:約10分/車:約3分
🟢 周辺の観光スポット
・大分オーパ(徒歩1分)
・府内城址公園(徒歩10分)
・大分県立美術館OPAM(徒歩12分)
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「快適・便利・サービス充実の三拍子!女性人気も高い話題の宿」
ホテル法華クラブ大分|大浴場付きで疲れを癒す快適空間
ホテル名 | ホテル法華クラブ大分 |
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(読み) | ほっけくらぶ おおいた |
特 色 | ◇準天然光明石温泉大浴場◇郷土料理朝食◇全室シモンズベッド◇無料Wi-Fi◆2020年9月100周年 |
料 金 | 2900円~ |
住 所 | 〒870-0034 大分県大分市都町2-1-1 |
電 話 | 097-532-1121 |
FAX | 097-538-1659 |
最寄駅 | 大分 |
アクセス | JR大分駅府内中央北口/大分空港リムジンバス60分、大分駅乗下車徒歩約8分・都町入口/館内立体駐車場併設(ホテル裏側) |
駐車場 | ☆先着順。館内・提携先1泊900円(時間内)/時間外1H毎100円☆館内立駐30台・ホテル裏側 |
投稿件数 | 4043件 |
★の数 | (総合): 4.35 |
市内中心部に位置しながら、最上階に展望大浴場を備えた「癒し系ホテル」。
朝食は郷土料理の品数豊富なバイキングで、ビジネスマン・観光客どちらにも大好評。
🟠 府内城までのアクセス
・徒歩:約6分/車:約2分
🟢 周辺の観光スポット
・府内城址公園(徒歩6分)
・トキハ百貨店(徒歩5分)
・アートプラザ(徒歩8分)
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「温泉気分で癒されたいならココ。朝食も本当に美味しい!」
大分センチュリーホテル|創業60年以上の信頼と安定感ある老舗ホテル
レトロとモダンが融合した老舗ホテル。広々としたロビー、クラシックな装いの客室、安心感のあるスタッフ対応など、長年選ばれ続ける理由が詰まっています。
🟠 府内城までのアクセス
・徒歩:約5分/車:約2分
🟢 周辺の観光スポット
・大分市美術館(車で約10分)
・府内五番街(徒歩5分)
・高崎山自然動物園(車で約20分)
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「昭和感が心地よい、リピーター多めの落ち着き系宿泊施設」
大分府内城の歴史と見どころ|城下町と共に歩んだ“白雉城”の面影
竹中重利によって築かれた“市中の城”
大分府内城は、1601年に豊後国の初代藩主・竹中重利によって築かれた平城です。城下町の中心部にあり、堀と石垣に囲まれた構造が特徴的。
その立地は、現在の大分市役所や裁判所周辺に及ぶ市街地の真ん中。まさに“町と共に歩む城”でした。
別名は「白雉城(はくちじょう)」。これは、白い漆喰の壁が美しく、鳥の白雉(シラキジ)に例えられるほど整然とした佇まいだったことから名づけられました。
府内城の構造と遺構
府内城は本丸・二の丸・三の丸から構成され、当時の図面によると、堀と石垣で厳重に守られた輪郭式の構えを持つ典型的な江戸初期の城郭です。
現在は天守こそ残っていないものの、次のような遺構が見どころとなっています。
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表門橋(おもてもんばし)と石垣:かつての正門跡で、現在も橋と石垣の立派な姿が残る
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城跡公園と芝生広場:市民の憩いの場となっており、花見・ライトアップなども開催
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櫓台跡や水堀跡:静かに水をたたえる堀は、かつての城防御の姿をしのばせる
近年では地元有志の尽力により、2020年に西丸櫓門が復元され、往時の姿が少しずつ蘇りつつあります。
江戸期以降の府内城と現代の役割
江戸時代を通して、府内城は竹中氏・日根野氏・松平氏などの藩主によって継承されました。
明治維新以後、廃城令によって多くの建造物は解体されましたが、石垣や堀の一部は保存され、現在は史跡としての整備・活用が進行中です。
特に近年は、
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夜のライトアップ
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イベント「府内城まつり」や歴史体験イベント
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歴史を感じるジョギング・散歩コース
として親しまれ、**「市民と観光客が交わる場所」**としても機能しています。
訪問のベストタイミングと所要時間
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所要時間:30〜45分(城跡散策+堀沿い周遊)
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ベストシーズン:春(桜)、秋(紅葉)、12月のイルミネーション期間
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日没後のライトアップもおすすめ
静かな城跡ながら、町中に位置しているため、買い物・グルメ・観光との組み合わせも抜群です。
大分府内城周辺の観光・文化・グルメスポット|城と街が一体化した楽しみ満載エリア
大分県立美術館 OPAM|建築とアートの両方を楽しめる空間
世界的建築家・坂茂氏が設計した「OPAM(オーパム)」は、大分県の芸術文化の発信地。
現代アート・伝統工芸・子ども向け展示まで幅広く、建物そのものも美術品のような魅力があります。
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徒歩:約10〜12分
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入館料:企画展ごとに変動(常設無料の日もあり)
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カフェ併設・おしゃれなミュージアムショップあり
若草公園・府内五番街|市民と観光客が行き交う憩いと買い物のエリア
大分市中心部のオアシス「若草公園」は、ベンチ・芝生・季節の花が整備された癒しの空間。
すぐ近くの「府内五番街」は雑貨店やカフェ、地元名物が味わえる飲食店が並ぶ人気の商業エリアです。
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府内城から徒歩5〜6分
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夜はライトアップされ、カップルや家族連れにもおすすめ
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お土産・地酒・スイーツ店も豊富!
田ノ浦ビーチ|市街地からすぐ!海と緑が共存する絶景スポット
車で15分程度で行ける「田ノ浦ビーチ」は、別府湾を望む美しい海辺の公園。
サイクリングや散歩にぴったりで、城巡りの合間にリフレッシュしたい方に最適です。
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駐車場・トイレ・売店あり
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無料で楽しめる地元民の穴場スポット
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朝や夕方の景色が特におすすめ!
大分グルメ3選|城下町で味わう郷土の味覚
◎ とり天(大分名物)
衣はサクサク、中はジューシーな「とり天」は、大分グルメの王道!
市内の定食屋や居酒屋で手軽に味わえる名物で、ポン酢とカラシで食べるのが定番。
◎ りゅうきゅう丼
新鮮な魚を甘めの醤油ダレに漬け込んだ郷土料理。ごはんにのせて食べる「りゅうきゅう丼」は、海鮮好きにたまらない逸品です。
◎ 大分だんご汁
小麦粉で作った平打ちの団子に、根菜と味噌仕立てのスープを合わせたほっこりメニュー。
冬場は特に体に染みる郷土料理です。
大分府内城を拠点にした1泊2日のモデルコース【歴史×街歩き×癒し】
【1日目】歴史とグルメを楽しむ市内散策
13:00 大分駅または宿に到着・チェックイン
ダイワロイネットホテルやホテル法華クラブなど、市街中心部の宿を拠点に。荷物を預けて身軽に出発。
13:30 大分府内城跡&城址公園を散策(所要:約1時間)
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表門橋や堀、櫓跡をじっくり巡る
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整備された芝生広場で季節の花や緑に癒される
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復元された櫓門で記念撮影も◎
14:30 アートに触れる!大分県立美術館OPAMへ(所要:約1時間)
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モダンな空間と充実の企画展
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ミュージアムショップでおしゃれ土産探し
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カフェで小休憩もおすすめ
16:00 府内五番街〜若草公園をぶらり散策
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センスのいいカフェ・雑貨店でお買い物
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夕方はベンチでのんびり過ごすのも◎
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日没に合わせて城跡のライトアップも楽しめる
18:00 大分名物とり天&りゅうきゅう丼で晩ごはん
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地元居酒屋または宿のレストランで郷土料理を堪能
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地酒「西の関」「鷹来屋」などもぜひ味わって
【2日目】海辺と文化で癒される朝の時間
8:00 朝風呂&ホテル朝食でリフレッシュ
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ホテル法華クラブなら展望大浴場付き
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朝食はとり天・だんご汁など地元メニュー満載
9:30 車またはバスで田ノ浦ビーチへ(所要:約1時間)
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別府湾を望む絶景スポット
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散歩道や海辺のフォトスポットが人気
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曜日によってはマルシェも開催中
11:00 大分市歴史資料館または市立図書館で文化体験(任意)
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旧城下町エリアの歴史をさらに深掘り
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歴史好きには嬉しい古地図展示もあり
12:00 府内五番街エリアでランチ&お土産購入
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「大分名物からあげ」や創作郷土料理が人気
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ご当地スイーツ「ざびえる」や柚子胡椒もお土産に最適
13:00 宿チェックアウトまたは駅へ移動して旅の終了
補足①:竹中重利と府内城の築城秘話|豊臣の家臣から独立大名へ
天下人・秀吉の腹心から地方大名へ転身した竹中重利
府内城の築城者である**竹中重利(たけなか しげとし)**は、あの軍師・竹中半兵衛の一族であり、豊臣秀吉の家臣として活躍した武将です。
豊臣政権下で九州の平定後、1601年に豊後国大分5万石の領主として入封。ここに新たな城を築き、城下町の整備に着手しました。
理想の城下町を目指した都市計画型の築城
府内城の特徴は「政治・防御・街づくり」を一体化させた都市型の構造にあります。
竹中重利は山城ではなく、市街中心部に堀・石垣・居館・町割を備えた新しいタイプの城郭を選択。
これは当時の最新トレンドであり、治世に重点を置いた平和の象徴でもありました。
白雉城の名に込められた“清廉さ”と“文化志向”
白雉城(はくちじょう)という別名には、「白い雉のように美しく、邪気を払う存在であれ」という願いが込められていたとされます。
竹中重利自身が文武両道の教養人であり、茶道・書道・学問を大事にした文化大名であったことも、城のデザインに現れています。
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白壁と曲線的な石垣の融合
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城下に寺町や茶室を配す構造
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豪華さよりも調和と実用性を重視した設計
幕府への忠誠と近代化の狭間
竹中家はわずか2代で改易となりますが、府内城と城下町の基盤は他の藩主へと引き継がれ、江戸時代を通じて城と町の発展に貢献。
その基礎を築いたのが、まさに竹中重利の先見性と築城技術だったのです。
補足②:府内城を10倍楽しむ豆知識5選|白壁の城に秘められた魅力とは?
① 夜のライトアップで幻想的な雰囲気に
府内城では、日没から22時頃までライトアップが実施される日があります。
白壁と水堀に映る光が幻想的で、昼とはまったく違う表情に出会えます。
特に、春の桜の時期やクリスマスイルミネーションの時期が美しさのピーク。
② “石垣好き”必見!曲線の美を味わう石垣群
府内城の石垣は直線的ではなく、絶妙な曲線と高さのグラデーションが特徴的です。
これは敵の侵入を防ぎながらも美しさを兼ね備えるための技術。
近くで見るとその造形美に驚くはずです。
③ 櫓門復元プロジェクトに注目
2020年には「西丸櫓門」が復元され、府内城のシンボル的存在になりました。
地元市民・企業・行政が一体となって進めた再建プロジェクトは、地域の誇りと文化継承の象徴です。
④ 城内イベント「府内城まつり」
毎年秋に開催される「府内城まつり」では、甲冑行列・火縄銃演武・武将隊パフォーマンスなどが楽しめます。
観光客参加型の体験イベントもあり、家族連れや歴史ファンに大人気!
⑤ 周囲の石碑・案内板を見逃すな!
府内城周辺には、竹中重利の功績や江戸期の出来事を記した石碑・解説板が多数設置されています。
地図アプリだけではわからない地元の歴史を“足で歩いて”発見できるので、ぜひ散策しながら探してみてください。
まとめ|大分の街と歴史が融合する“生きた城”・府内城の魅力を再発見
大分府内城は、天守や櫓の多くを失った今もなお、市民の暮らしと共に息づく歴史スポットとして多くの人々に愛されています。
城跡や堀、石垣の美しさだけでなく、文化・芸術・グルメが融合する周辺エリアとの一体感も、他の城にはない魅力です。
また、アクセスしやすい立地と宿泊施設の充実度から、観光初心者から歴史ファンまで幅広く楽しめるエリアです。
1泊2日の滞在でも、文化・自然・地元グルメのすべてを満喫できるでしょう。
「城=歴史遺構」だけではない。
“今を生きる城”として、府内城は新しい旅の楽しみを与えてくれる存在です。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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