歴史好きにはたまらない世界遺産「原城跡」。キリシタン文化と江戸初期の反乱「島原・天草一揆」の舞台として知られ、今もなお多くの観光客を惹きつけています。この記事では、そんな原城を訪れる際にぜひ利用したい温泉宿や観光情報を徹底解説。歴史ロマンに浸ったあと、美肌の湯で心と体を癒す旅を提案します。
「原城に行ってみたいけど、どこに泊まればいいの?」「原城の歴史って、実はよく知らない…」そんな方に向けて、アクセス便利な宿泊施設5選とともに、原城の見どころやグルメ、観光モデルコースまで、まるごと網羅しました。全編読み終わる頃には、原城への旅が待ちきれなくなるはずです!
原城観光に便利なおすすめ宿泊施設5選
雲仙温泉 白濁源泉掛け流し美肌露天風呂 青雲荘
特徴
雲仙国立公園内に位置する「青雲荘」は、硫黄香る白濁のにごり湯が楽しめる名湯。男女ともに広々とした露天風呂からは、四季折々の自然が堪能できます。源泉かけ流し100%の湯は「美肌の湯」として評判が高く、女性客を中心に高評価を集めています。
原城へのアクセス
-
車:約50分(国道251号線経由)
-
公共交通機関:島原鉄道「雲仙」バス停からバスで島原駅まで約40分、さらにタクシーまたはレンタカーで約20分
周辺の観光スポット
-
雲仙地獄:徒歩5分
-
雲仙ロープウェイ:車で約15分
-
小地獄温泉館:車で約10分
ホテル名 | 雲仙温泉 白濁源泉掛け流し美肌露天風呂 青雲荘 |
---|---|
(読み) | うんぜんおんせん はくだくげんせんかけながしびはだろてんぶろ せいうんそう |
特 色 | 乳白色の源泉を直接掛け流し 美肌の湯と評判の露天風呂 極上の温泉とお料理をお手軽な料金でご提供 |
料 金 | 15480円~ |
住 所 | 〒854-0621 長崎県雲仙市小浜町雲仙500-1 |
電 話 | 0957-73-3273 |
FAX | 0957-73-2698 |
最寄駅 | 諫早 |
アクセス | 長崎自動車道 諫早ICから車で約60分 /JR諫早駅から路線バスで約90分 /島原港から車または路線バスで約30分 |
駐車場 | 有り 200台 無料 |
投稿件数 | 666件 |
★の数 | (総合): 4.38 |
雲仙小浜温泉 寿楽−JURAKU−
特徴
小浜温泉の高台にある「寿楽-JURAKU-」は、全室オーシャンビューという贅沢な立地。夕暮れ時の橙色の海は絶景そのもの。館内の展望風呂からも海を一望でき、ゆったりとした時間が流れます。地元食材を使った会席料理も高評価。
原城へのアクセス
-
車:約40分(国道57号線→251号線経由)
-
公共交通機関:島原駅までバスで約30分、そこからタクシーで約20分
周辺の観光スポット
-
小浜足湯「ほっとふっと105」:徒歩3分
-
愛野展望台:車で約15分
-
島原城:車で約35分
ジスコホテル小浜温泉
特徴
コスパ重視派におすすめの「ジスコホテル小浜温泉」。ビジネスホテルのような手軽さと、温泉宿のくつろぎを両立しています。清潔感ある客室と、家庭的な朝食が評判で、カップルや一人旅にも人気です。温泉は源泉かけ流しで、夜は星空を眺めながらゆったり入浴可能。
原城へのアクセス
-
車:約45分(国道251号線利用)
-
公共交通機関:バスと電車乗り継ぎで約1時間
周辺の観光スポット
-
小浜神社:徒歩5分
-
小浜歴史資料館:徒歩7分
-
雲仙温泉街:車で約25分
原城温泉 真砂
特徴
原城跡にもっとも近い宿の一つが「原城温泉 真砂」。ローカル感あふれる昔ながらの旅館で、家庭的なもてなしが魅力。温泉はアルカリ性単純泉で、肌に優しく疲労回復にも効果的です。朝食の地元野菜を使った和食は「ほっとする味」とリピーターが多いのも特徴。
原城へのアクセス
-
徒歩:約10分(原城跡までの最短距離)
-
車:すぐ
周辺の観光スポット
-
原城跡資料館:徒歩8分
-
南島原市深江町物産館:車で10分
-
島原城:車で約30分
原城の宿 城
特徴
全室から原城の海が一望できる「原城の宿 城」は、原城観光の拠点として最高のロケーション。和風モダンの客室は清潔感があり、夜は満天の星が広がる空を眺めながらの入浴が可能。食事は地元の海産物を使った会席料理で、地元の焼酎も楽しめます。
原城へのアクセス
-
徒歩:約15分
-
車:約3分
周辺の観光スポット
-
有馬キリシタン遺産記念館:徒歩10分
-
口之津港:車で約15分
-
イルカウォッチング(南島原市加津佐):車で約20分
原城をもっと楽しむための情報ガイド5選
原城の歴史
原城とはどんな場所?
原城は長崎県南島原市にある城跡で、江戸時代初期の「島原・天草一揆」の最終決戦の地として知られています。この戦いはキリシタン(キリスト教徒)弾圧への反発と重税に苦しんだ農民たちによって起こされた、日本最大の一揆です。1637年〜1638年の冬、3万7千人ともいわれる一揆勢がこの城に立てこもり、幕府軍と激しく戦いました。
原城はもともと戦国時代のキリシタン大名・有馬晴信によって築かれた城で、海と断崖絶壁に囲まれた天然の要塞。だが戦が終わった後、幕府はこの場所を徹底的に破壊し、再建ができないよう「一国一城令」の対象としました。
今では「原城跡」として整備されており、2018年には「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一部として世界文化遺産に登録。日本国内はもちろん、海外からの観光客も訪れる歴史的名所です。
島原・天草一揆の経緯
島原・天草一揆の背景には、キリシタンへの弾圧だけでなく、重税や飢饉による庶民の苦しみがありました。当時の藩主である松倉勝家は領民に過酷な年貢を課し、石高に見合わない天守閣を島原城に建てたことで有名です。こうした圧政に対する反発が、やがて一揆へと発展しました。
一揆軍のリーダーとなったのが「天草四郎」こと益田時貞。わずか16歳ながらも、救世主として多くの民衆から信仰されました。彼は原城に立てこもり、約3ヶ月間にわたり幕府軍12万人と戦いました。
結果として一揆は鎮圧され、天草四郎を含む多くの信徒が命を落としました。この出来事は江戸幕府に大きな衝撃を与え、その後の鎖国政策やキリスト教禁止令の強化へとつながります。
キリシタン文化との関わり
原城は単なる城跡ではなく、キリシタン信仰の象徴とも言える場所です。戦国時代、ポルトガルから伝わったキリスト教は九州地方で急速に広まり、有馬家も宣教師を受け入れていました。原城周辺にも教会が建てられ、信徒のコミュニティが形成されていました。
一揆時には、信仰心に支えられた農民たちがこの地で最後の祈りを捧げ、命をかけて戦いました。現在でも遺構の中に「キリシタン墓碑」や十字架の痕跡が残されており、信仰と歴史が重なる地として、キリスト教徒にとっても特別な場所となっています。
世界遺産に登録された理由
原城跡が世界遺産に登録されたのは、単なる歴史的事件の舞台というだけではありません。迫害下でも信仰を守り続けた「潜伏キリシタン」の存在と、その文化の証が評価されたのです。原城は信仰の自由が奪われた中で生き抜いた人々の「祈りの証」として、世界的に貴重な場所とされています。
また、現地には建築物こそ残されていませんが、石垣や井戸跡、土塁などから当時の様子を垣間見ることができます。保存状態も良く、文化的景観としての価値も高いため、観光と学びの場として注目を集めています。
現在の保存状況と整備
現在の原城跡は国指定の史跡として、整備が進められています。入口には案内板やパンフレットが設置されており、初心者でもわかりやすく学べる仕組みが整っています。また、ボランティアガイドによる現地案内もあり、歴史を深く理解したい方におすすめです。
周辺にはトイレや駐車場も完備されており、アクセスも良好。遺構を壊さずに残すために保護活動も積極的に行われており、地元住民による維持管理の取り組みも評価されています。
原城の見どころ
原城本丸跡からの絶景パノラマビュー
原城の本丸跡に立つと、目の前に広がるのは有明海と天草の山並み。かつて一揆軍が立てこもったこの場所から見える景色は、まさに歴史の舞台そのものです。特に晴れた日には、遠くに雲仙岳や天草諸島が見渡せ、壮大な自然と歴史が交差する感動のスポットです。
敷地内には簡単なベンチも設置されており、ゆったりと景色を楽しみながら一揆の時代に思いを馳せることができます。写真映えも良いため、観光客にとって人気の撮影スポットでもあります。
原城跡資料館(有馬キリシタン遺産記念館)
原城跡からほど近い場所にある「原城跡資料館」では、島原・天草一揆の背景や、キリシタン文化について深く学ぶことができます。展示されているのは、当時の生活道具や信仰の証となる十字架、文書など。音声ガイドや映像資料もあり、子どもから大人まで理解しやすい構成となっています。
また、原城跡で発掘された人骨や遺物も展示されており、命をかけた人々の歴史が肌で感じられます。訪問前または後に立ち寄ることで、現地で見たものの意味がより深まります。
十字架の丘と祈りの場
原城跡には「十字架の丘」と呼ばれるエリアがあり、ここは一揆軍が最後の祈りを捧げたとされる場所。現在でも木製の十字架が建てられており、キリスト教徒が訪れて祈りを捧げる場となっています。
毎年、命日にはミサが開かれることもあり、地元の信徒だけでなく、全国から多くの人々が訪れます。観光目的でも訪問は可能ですが、静かにマナーを守って訪れたい神聖な場所です。
本丸井戸跡と「人骨の発見地」
原城跡内にある井戸跡では、過去の発掘調査で数多くの人骨が見つかりました。この場所は戦いの激しさと悲劇を象徴する場所であり、訪れた人々が手を合わせることも少なくありません。
現在では柵で囲われており、説明パネルと共に保存されています。人骨が出土した背景には、城が陥落後、逃げ場を失った人々がこの場で命を落としたという記録があり、その重みを感じさせられます。
四季折々の自然と城跡の融合
春には桜、秋には紅葉が彩る原城跡は、自然の美しさと歴史が融合した名所としても知られています。特に桜の時期には、石垣と満開の桜のコントラストが見事で、花見と観光を同時に楽しむことが可能です。
夏は草木の緑が城跡を包み込み、冬には霜がおりて幻想的な風景を作り出します。季節ごとに異なる表情を見せるため、何度訪れても新しい魅力に出会える場所です。
原城観光モデルコース
半日で巡る原城周辺コース
時間が限られている方向けの半日モデルコースです。原城の歴史と雰囲気をしっかりと感じつつ、アクセスしやすいスポットを効率良くまわるルートになっています。
スケジュール例:
-
10:00 原城跡入口到着・散策(本丸跡、井戸跡、十字架の丘)
-
11:30 原城跡資料館(有馬キリシタン遺産記念館)見学
-
12:30 周辺の物産館で地元グルメの軽食&お土産探し
時間をうまく使えば、温泉宿に早めに戻って昼食や入浴も可能。気軽に歴史を感じたい方におすすめです。
一日じっくり歴史探訪コース
原城の魅力を時間をかけてじっくりと味わいたい人向けの一日観光モデル。歴史スポットを深掘りしながら、グルメも堪能できます。
スケジュール例:
-
9:00 原城跡到着・全域散策(本丸跡~二の丸、三の丸)
-
11:00 原城跡資料館で展示見学
-
12:30 地元レストランで昼食(南島原名物・具雑煮など)
-
14:00 有馬キリシタン遺産記念館
-
15:30 物産館で買い物や地元アイスクリーム
特に歴史好きの方には、ガイドツアー付きでまわるのもおすすめです。
原城と周辺の温泉を楽しむコース
原城観光の後は、やっぱり温泉でリラックス。歴史と温泉をセットで楽しみたい方のためのコースです。
スケジュール例:
-
10:00 原城跡到着・散策
-
12:00 地元食堂で昼食(海鮮丼や島原手延べそうめん)
-
13:00 資料館見学
-
14:30 チェックイン・温泉でのんびり
-
18:00 宿で夕食・星空観察
原城近くの宿に泊まることで、夜の静けさと歴史の余韻を堪能できます。
ファミリーにおすすめの歴史×体験型コース
家族連れにも嬉しい、体験を通じて歴史に触れるコース。お子さんも飽きずに楽しめる構成です。
スケジュール例:
-
9:30 原城跡到着・自由に散策&写真撮影
-
11:00 資料館でクイズ形式の歴史体験
-
12:30 ファミレス系レストランでランチ
-
14:00 近隣のイルカウォッチング体験(加津佐港)
-
16:00 道の駅で地元グルメ&ソフトクリーム
家族で思い出に残る一日になること間違いなしです。
歴史マニア必見!戦国・キリシタン巡礼コース
原城だけでなく、周辺のキリシタン関連遺産を巡るディープなコース。時間と体力に余裕がある方向け。
スケジュール例:
-
9:00 原城跡全域をじっくり巡る(遺構の細部観察)
-
11:00 原城跡資料館と記念館見学
-
13:00 昼食:島原郷土料理
-
14:30 口之津港・南島原市有馬キリシタン記念館
-
16:00 雲仙の「キリシタン殉教碑」へ移動・見学
-
18:00 温泉宿チェックイン・旅の振り返り
まさに“歴史に浸る一日”が体験できます。
原城周辺グルメ
地元の定番「具雑煮」
島原地方を代表する郷土料理といえば「具雑煮(ぐぞうに)」。餅をベースに、鶏肉、かまぼこ、椎茸、里芋、人参など、十数種類の具材をたっぷり使った豪華なお雑煮です。この料理のルーツは、実は原城跡にも深く関係があります。
一揆軍が立てこもった際、兵糧としてあった餅と野菜を煮込んで食べたという伝承があり、それが今の「具雑煮」になったといわれています。地元の食堂や旅館の朝食でも提供されており、体の芯から温まる味わいです。
新鮮な海の幸!地元漁港直送の海鮮丼
原城のある南島原市は、海に囲まれているため、地元の漁港から新鮮な魚介類が毎日届けられます。その中でも人気が高いのが「海鮮丼」。有明海で獲れる鯛、アジ、イカ、ウニなどを贅沢に盛り付けた一杯は、観光客にも大人気です。
おすすめの店では、注文ごとにその日仕入れた旬の魚でつくられるため、何度行っても違う味が楽しめるのも魅力です。
島原手延べそうめん
原城周辺の南島原市西有家町は「島原手延べそうめん」の産地。400年以上の歴史を持つこのそうめんは、職人の手で一本一本丁寧に延ばされ、ツルっとしたのど越しと強いコシが特徴です。
夏には冷やしそうめん、冬には温そうめんで楽しめる万能なグルメ。お土産として購入する観光客も多く、道の駅などでも販売されています。
長崎名物「カステラ」の本場を味わう
長崎県といえば「カステラ」。原城から車で30分ほどの島原市街地には、老舗のカステラ店が点在しています。しっとりとした生地と、ザラメの食感が絶妙で、お土産としても定番です。
最近では抹茶カステラやチーズカステラなどのバリエーションもあり、観光ついでに食べ歩きも楽しめます。地元の牛乳や卵を使った無添加のカステラも人気です。
小浜温泉の温泉蒸しグルメ
原城から車で約40分、小浜温泉では「温泉の蒸気」で調理する「温泉蒸し」が人気です。地元野菜や卵、さつまいもなどを温泉の噴気孔で蒸すことで、素材の旨味が引き立ちます。
「ほっとふっと105」では無料で蒸し器を使えるので、自分で蒸して食べる体験も可能。ヘルシーでおいしく、旅の思い出にもぴったりです。
原城観光基本情報
所在地とアクセス方法
原城跡は長崎県南島原市南有馬町に位置し、公共交通でも車でもアクセスが可能です。自然と歴史が融合したエリアで、周辺には温泉や海の絶景ポイントも多く、観光と癒しを同時に楽しめます。
所在地:
〒859-2412 長崎県南島原市南有馬町乙
アクセス:
-
長崎市内から車で約2時間(長崎道→国道251号線経由)
-
島原鉄道「島原駅」からバス・タクシーで約30分
-
雲仙温泉から車で約50分、小浜温泉からは約40分
無料駐車場やトイレも完備されており、観光しやすい環境が整っています。
開園時間と入場料
原城跡は史跡公園として整備されており、年中無休で入場可能です。夜間照明などはなく、日没後の観光は控えるようにしましょう。
開園時間:
-
常時開放(夜間は安全上の理由で立入非推奨)
入場料:
-
無料
-
資料館や記念館は別途入館料が必要(大人300円程度)
駐車場・トイレ・飲食店情報
原城跡には無料駐車場が複数あり、観光客の多いシーズンでも比較的スムーズに駐車できます。
また、周辺には観光案内所も設置されており、初めての人でも安心。
設備情報:
-
駐車場:普通車50台以上(無料)
-
トイレ:男女別トイレ完備
-
売店・飲食店:敷地内には無し、徒歩5分圏内に食堂・物産館あり
所要時間の目安
観光にかかる時間は、見どころのどこまでを巡るかによって異なります。徒歩での移動が中心になるため、歩きやすい靴での訪問がおすすめです。
観光内容 | 所要時間目安 |
---|---|
本丸跡・井戸跡・十字架の丘 | 約1時間 |
資料館・記念館見学 | 約1時間 |
写真撮影・周辺の散策 | 約30分〜1時間 |
合計:約2.5時間〜3時間程度が目安です。
注意点と観光マナー
原城は世界遺産であり、また多くの犠牲者が眠る「祈りの地」でもあります。観光の際には、以下のマナーを守りましょう。
観光時の注意点:
-
大声を出さない
-
十字架エリアでは静かに見学を
-
ゴミは持ち帰る
-
石垣や遺構に触れない
ペット連れやドローン撮影も制限されている場合があります。観光前には公式サイトや現地の案内を確認しておくと安心です。
まとめ
原城はただの歴史的スポットではありません。キリシタンの信仰の証であり、日本史に残る大きな事件の舞台です。今回ご紹介した宿泊施設やモデルコース、グルメ情報を活用すれば、原城の魅力をより深く、快適に体感できるはずです。
歴史に興味のある方はもちろん、温泉や自然を楽しみたい方にもおすすめ。原城を中心にした旅は、きっと心に残る特別な思い出となるでしょう。