島根県安来市にある「月山富田城(がっさんとだじょう)」は、日本100名城のひとつに数えられる名城であり、戦国時代に中国地方を制した尼子氏の本拠地として知られています。山城としての堅固な造り、広瀬の町を見下ろす立地、そして遺構の保存状態の良さから、多くの歴史ファンを魅了してきました。
近年では、登山道や看板の整備も進み、観光地としての魅力がさらにアップ。麓の「安来市立歴史資料館」や「道の駅 広瀬・富田城」といった施設を起点に、月山の山中へと踏み入れば、七曲がりや本丸跡からの絶景が待っています。
また、近隣には「足立美術館」や「さぎの湯温泉」など、歴史以外にもアートや温泉を楽しめるスポットが点在。さらに出雲そばやどじょう料理、地酒などの安来グルメも豊富で、旅の楽しみが尽きません。
本記事では、月山富田城観光に最適な宿選びのポイント、宿泊施設ランキングTOP5、観光モデルコース、周辺のグルメ・お土産情報まで、これ一つで旅のすべてがわかる完全ガイドとしてご紹介します。歴史ロマンと癒しを同時に楽しむ、大人の安来旅へ出かけてみませんか?
2. 月山富田城観光にぴったりの宿を選ぶポイント
月山富田城からのアクセス距離をチェック
月山富田城は、島根県安来市広瀬町の山間部にある山城です。最寄駅のJR安来駅からは車で約20分、登山口である「安来市立歴史資料館」や「道の駅 広瀬・富田城」からのアクセスが一般的です。そのため、宿を選ぶ際には「広瀬町に近い場所」または「さぎの湯温泉エリア」が便利です。
特にさぎの湯温泉エリアは、月山富田城から車で15分圏内にあり、足立美術館にも隣接。観光後に温泉で汗を流し、落ち着いた雰囲気で過ごせることから、月山富田城観光に訪れる多くの人がこのエリアの宿を選んでいます。
一方、安来駅周辺のビジネスホテルも、公共交通機関を利用する方には使いやすい選択肢。城から少し離れますが、安価でシンプルな滞在が可能です。
カップル・家族・歴史ファン向けに最適な宿選び
旅のスタイルに合わせた宿選びも重要です。たとえば、カップル旅行であれば、足立美術館に隣接し、美しい庭園を望む露天風呂がある「さぎの湯荘」や「竹葉」のような、情緒あふれる温泉宿がぴったり。静かな空間で、芸術と癒しを同時に楽しむ大人旅ができます。
家族旅行なら、大浴場や食事内容に幅がある宿、バリアフリー対応の施設を備えた宿を選ぶと安心です。子ども向けメニューや和洋室のある宿なら、小さな子連れでも快適に過ごせます。
宿の雰囲気や温泉設備も重視しよう
旅の疲れを癒すには、やはり温泉が嬉しいところ。さぎの湯温泉は、古くからの名湯で、無色透明でややぬるめの泉質が特徴。肌あたりが柔らかく、湯上がりはしっとりとした感触に包まれます。
露天風呂付きの部屋を備えた宿や、風情のある貸切風呂がある宿もあり、特別感のある滞在が叶います。また、料理も島根の山の幸・海の幸をバランスよく取り入れた懐石スタイルが多く、舌でも季節を感じられるのが魅力です。
口コミを活かした失敗しない宿探し
宿選びに失敗しないためには、宿泊予約サイトの口コミも重要です。楽天トラベルやじゃらん、一休などで、清掃状況、食事の質、接客態度、温泉の感想などをチェックしましょう。特に「再訪したい」「朝ごはんが感動的」といったポジティブなキーワードが複数の口コミに出てくる宿は信頼度が高いです。
また、GoogleマップやSNSのリアルな声も見逃せません。画像付き投稿は、実際の雰囲気を知るうえで非常に役立ちます。観光と宿を一体で楽しむためにも、事前の情報収集を怠らないようにしましょう。
※:ランキングはむーちゃんの独自調査によるもので公式なランキングではありません。
3. 宿泊施設ランキングTOP5(車で30分圏内)
1. さぎの湯荘(足立美術館すぐ・温泉と美食を楽しむ老舗旅館)
島根県安来市のさぎの湯温泉に位置する「さぎの湯荘」は、足立美術館のすぐ隣にある老舗温泉旅館です。月山富田城まで車で約15分という好立地に加え、静かな自然の中で過ごせる環境が魅力。館内には源泉かけ流しの温泉があり、柔らかい泉質のお湯に身をゆだねれば、登山や観光の疲れも心地よく癒されます。
お部屋は和室を中心とした落ち着いた設えで、窓からは四季折々の自然が望めます。カップルや夫婦での旅にも人気が高く、記念日プランなども充実。食事は地元・島根の旬の素材をふんだんに取り入れた会席料理で、どれも目にも美しく、味にもこだわりがあります。
朝食は手作りのおかずが並ぶ和朝食で、焼き魚や地元野菜を使った惣菜、島根の名産・宍道湖のしじみ汁などが登場。品数が多く、しっかりとエネルギーをチャージできます。
🔗 アクセス情報
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月山富田城まで:車で約15分
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周辺スポット:
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足立美術館:徒歩約1分
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安来市立歴史資料館:車で約10分
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道の駅 広瀬・富田城:車で約12分
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2. 竹葉(アットホームな温泉宿で心温まる滞在)
ホテル名 | さぎの湯温泉 竹葉 |
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(読み) | さぎのゆおんせん ちくよう |
特 色 | 『足立美術館』まで30秒の温泉宿。2024年8月リニューアルオープン!温泉は源泉100%かけ流し。 |
料 金 | 12000円~ |
住 所 | 〒692-0064 島根県安来市古川町438 さぎの湯温泉 足立美術館横 |
電 話 | 0854-28-6231 |
FAX | 0854-28-6232 |
最寄駅 | 安来 |
アクセス | 山陰道安来ICより10分/JR安来駅より足立美術館無料シャトルバスで20分/米子空港よりレンタカーで50分。 |
駐車場 | 『足立美術館』駐車場をご利用下さい(終日無料)○バイク用にカーポートがございます(3台ご利用可能) |
投稿件数 | 336件 |
★の数 | (総合): 4.42 |
「竹葉」は、さぎの湯温泉エリアにある小さな家庭的な旅館です。規模は大きくないものの、その分、きめ細かなサービスと親しみやすい接客が評判。旅館の女将さんが気さくで、「ただいま」と言いたくなるような雰囲気が魅力です。
客室は純和風で清潔感があり、館内も木のぬくもりが感じられる落ち着いた空間。温泉は小規模ながらも良質で、源泉のやわらかさをじっくり楽しめます。貸切風呂もあるため、家族やカップルでの利用も安心です。
料理は地元食材を活かした和食中心。家庭の味に近い、心のこもった夕食がいただけるのも嬉しいポイントです。出雲そばや地魚の煮付け、山菜の天ぷらなど、島根らしさを感じるメニューが揃っています。
🔗 アクセス情報
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月山富田城まで:車で約15分
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周辺スポット:
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足立美術館:徒歩約2分
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安来市立歴史資料館:車で約10分
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道の駅 広瀬・富田城:車で約12分
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3. 安来苑(リーズナブルに温泉と会席料理を楽しめる宿)
観光と予算のバランスを大切にしたい方にぴったりなのが「安来苑」。こちらもさぎの湯温泉エリアに位置し、足立美術館まで徒歩圏内。月山富田城にもアクセス良好で、車で15分程度と観光の拠点として非常に便利です。
お部屋は和室が中心で、必要十分の設備が整っています。団体旅行や学生の歴史研修などにも利用されており、カジュアルに滞在したい方に人気です。
夕食はボリュームのある会席風料理で、地元の野菜や魚を使った煮物、焼き物、鍋料理などが並びます。朝食も手作り感あふれる和定食で、満足度は高め。料金はリーズナブルながら、温泉・料理・立地と三拍子揃ったお得な宿といえるでしょう。
🔗 アクセス情報
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月山富田城まで:車で約15分
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周辺スポット:
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足立美術館:徒歩約3分
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安来市立歴史資料館:車で約10分
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道の駅 広瀬・富田城:車で約12分
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4. さぎの湯温泉 夢ランドしらさぎ(レジャーと温泉を両立する複合施設)
「夢ランドしらさぎ」は、さぎの湯温泉郷にある公共温泉施設を併設した宿泊施設で、広々とした天然温泉とレクリエーション設備が魅力です。温泉は広々とした大浴場に加え、ジェットバスやサウナ、水風呂も完備。観光だけでなく、ゆっくりリフレッシュしたい人にぴったりです。
宿泊棟はシンプルで清潔な和洋室を用意しており、リーズナブルな料金で快適に泊まれます。ファミリーやグループ旅行にも人気で、子ども向け施設やコインランドリー、宴会場なども併設。日帰り入浴施設としても地元の方に親しまれており、地元との交流も生まれる“地域密着型の宿”です。
レストランでは、出雲そばや日替わり定食、軽食などを提供。観光後にふらっと立ち寄れる気軽さも魅力のひとつです。
🔗 アクセス情報
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月山富田城まで:車で約15分
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周辺スポット:
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足立美術館:徒歩約8分
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安来市立歴史資料館:車で約10分
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道の駅 広瀬・富田城:車で約12分
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5. ホテルひさご家(安来駅前の好立地ビジネスホテル)
「ホテルひさご家」は、JR安来駅から徒歩2分という抜群のアクセスを誇るビジネスホテル。月山富田城までは車で約20分とやや離れていますが、電車やバス利用の観光客には非常に使いやすい拠点です。
ビジネス利用が中心ですが、観光客向けのサービスも充実。清潔な客室、無料Wi-Fi、朝食付きプランなど、快適な滞在が可能です。大浴場などの温泉設備はないものの、周辺には飲食店やコンビニもあり、気軽に利用できるのが魅力です。
🔗 アクセス情報
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月山富田城まで:車で約20分
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周辺スポット:
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安来節演芸館:徒歩約5分
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安来駅前商店街:徒歩すぐ
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安来市立歴史資料館:車で約15分
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4. 月山富田城観光モデルコース
登山ルート紹介|難攻不落の山城を歩く
月山富田城の観光は、「安来市立歴史資料館」からスタートするのが一般的です。資料館で城の歴史や尼子氏の背景を学んでから登山に入ると、城跡の見方が変わってきます。登山道はしっかり整備されており、登山初心者でも安心して挑戦できます。所要時間は登り約40分、下り約30分程度。
道中には「山中御殿跡」や「千畳平」、「花ノ壇」などの史跡が点在し、見応え充分。特に「七曲り」は急勾配の連続で、かつての堅牢な防御を体感できる名所です。頂上の本丸跡からは、広瀬の町並みや中海の景色が一望でき、まさにご褒美の絶景。春は桜、秋は紅葉が美しく、季節ごとの表情が楽しめます。
月山富田城跡をめぐる|尼子氏の誇りを感じる遺構群
月山富田城は、室町時代から戦国時代にかけて中国地方を支配した尼子氏の本拠地。毛利元就との激戦や一族の盛衰など、数々のドラマが刻まれた名城です。今もその遺構の多くが残っており、見学ルートは歴史好きにはたまらない内容です。
「花の壇」や「三の丸跡」、「山中御殿跡」などを歩いていると、自然の地形を活かした防御構造に驚かされます。また、石垣や堀の跡からは、かつての規模や築城技術の高さが垣間見えます。案内板も丁寧に設置されているため、初めての人でも安心して楽しめるのが魅力です。
安来市立歴史資料館|登城前に必ず立ち寄りたい情報基地
登山口に隣接する「安来市立歴史資料館」は、月山富田城の歴史を学べる最適な施設です。館内では尼子経久や晴久、山中鹿之助などゆかりの人物の資料が展示され、当時の勢力図や戦略図などもわかりやすく紹介されています。
また、ここは日本100名城のスタンプ設置場所でもあるため、御城印やスタンプラリーを楽しむ方にもおすすめ。学習展示だけでなく、映像資料も充実しており、月山富田城をより深く理解するためには欠かせないスポットです。
足立美術館|名庭園と日本画の名品に癒される
月山富田城観光の後に立ち寄りたいのが、さぎの湯温泉エリアにある「足立美術館」です。「庭園もまた一幅の絵画である」をコンセプトに作られた日本庭園は、アメリカの庭園専門誌で何度も日本一に選ばれるほど。室内から切り取られたような美しい風景は、息をのむほどの完成度です。
美術館内には、横山大観をはじめとする近代日本画の名品がずらり。静かな空間でアートに触れることで、歴史旅の余韻に深みを与えてくれます。カフェやミュージアムショップもあり、大人の癒しスポットとしても人気です。
道の駅 広瀬・富田城|グルメとお土産と展望台のある複合施設
最後に立ち寄りたいのが、月山富田城のふもとにある「道の駅 広瀬・富田城」です。地元食材を使った料理が楽しめる食堂や、新鮮な野菜・特産品が並ぶ直売所、お土産ショップなどが充実しています。
建物の上には展望台があり、城跡を見上げることができるユニークな角度での写真撮影も可能。また、ここでは「富田城オリジナルグッズ」や「山中鹿之助グッズ」など歴史ファン向けのお土産も多数取り揃えています。
登山と資料館、そして周辺施設のすべてを半日〜1日で無理なく回れる月山富田城のモデルコースは、日帰りでも1泊2日でも満足度の高い内容となっています。
5. 月山富田城周辺のグルメ&お土産紹介
安来名物「どじょう料理」を味わう
安来グルメといえば、やはり名物「どじょう料理」が外せません。江戸時代から続く伝統食で、栄養価が高く、地元では家庭料理としても親しまれています。「どじょうの蒲焼き」や「柳川鍋(どじょうと卵の鍋)」「どじょうの唐揚げ」など、豊富なバリエーションが特徴で、観光客にも食べやすいように丁寧に調理されたお店が多いです。
特に安来駅周辺やさぎの湯温泉エリアの食事処では、観光客向けにアレンジされた“おしゃれどじょう御膳”などもあり、初心者でも安心してチャレンジできます。どじょうはクセがなく、淡白な白身で、鰻に似た味わいという声も。月山富田城の登山後、たんぱく質たっぷりのどじょう料理でエネルギーを補給してみてはいかがでしょうか。
島根といえば「出雲そば」|割子そばを楽しむ
島根県内の各地で味わえる「出雲そば」は、もちろん安来でも堪能できます。黒っぽくて香り高いそばを、三段重ねの割子に入れて提供するのが特徴で、薬味や出汁を自由にかけて食べるスタイルは、食べるごとに味が変化して飽きません。
さぎの湯温泉周辺や、道の駅の食堂などで提供されており、旅の途中にサクッと味わえるランチにも最適。そばと天ぷらのセットや、地元野菜とのコンビネーションなどもあり、胃に優しく、年配の方にも人気です。地元のそば粉を使用している店舗では、風味と喉越しのバランスが絶妙で、思わずおかわりしたくなるほど。
地酒「月山」と「七冠馬」を飲み比べ
月山富田城の名にちなみ、安来市で造られている日本酒「月山(がっさん)」は、地元で根強い人気を誇る銘酒です。米どころ・水どころとして知られる島根の風土が生んだ逸品で、キレのある辛口タイプから、ふくよかで米の甘みが感じられる純米酒まで、ラインナップも豊富。
また、出雲杜氏による「七冠馬(ななかんば)」という銘柄も話題で、馬名のインパクトとは裏腹に繊細で飲みやすい味わいが特徴です。これらの地酒は、道の駅や土産物店、ホテルの売店などで試飲販売されていることも多く、自分好みの一本を見つける楽しみもあります。
お土産に買って帰れば、旅の思い出を家庭で再び味わえること間違いなしです。
美術館スイーツ&足立美術館カフェの絶品プリン
アートとスイーツを楽しむなら、足立美術館内のカフェ「翠(すい)」のスイーツも要チェックです。なかでも人気なのが「足立プリン」。地元・奥出雲の卵と牛乳を使い、しっとりとした口当たりと優しい甘さが特徴。美しい日本庭園を眺めながら味わえば、その上品さも相まってまさに至福の時間です。
ほかにも抹茶ケーキや地元産フルーツを使ったタルトなど、季節ごとの限定メニューも登場。展示を見終えたあとのティータイムとして、観光客に人気の立ち寄りスポットです。
道の駅・安来名産のお土産|工芸品からお菓子まで
月山富田城のふもと「道の駅 広瀬・富田城」は、お土産選びに最適なスポットです。地元産の新鮮な野菜や加工品のほか、富田城オリジナルグッズ、山中鹿之助のイラスト入りグッズ、戦国Tシャツ、クリアファイルなど歴史ファン垂涎のお宝が揃います。
食べ物では、「安来どじょうせんべい」「出雲そばチップス」「しまね和牛ジャーキー」など、ご当地ならではのユニークなお菓子やおつまみが人気。地元のお母さんたちの手作り味噌や梅干し、漬物なども並び、ほっこりとした味に出会えるのもこの地域の魅力です。
6. まとめ
宿泊施設ランキング(再掲)
宿名 | 特徴 | 月山富田城までの距離 | 旅スタイル | 周辺スポット(徒歩) |
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さぎの湯荘 | 源泉かけ流しの温泉と創作会席料理が自慢 | 車で約15分 | カップル・夫婦・美術館めぐり | 足立美術館(1分) |
竹葉 | 家庭的な雰囲気で安心の温泉宿 | 車で約15分 | 一人旅・温泉好き・食事重視 | 足立美術館(2分) |
安来苑 | 手頃な価格と料理・温泉の両立が魅力 | 車で約15分 | グループ旅・学生旅行・出雲そばも | 足立美術館(3分) |
夢ランドしらさぎ | 温泉・レジャー複合施設でファミリー向け | 車で約15分 | ファミリー・リーズナブル重視 | 足立美術館(8分) |
ホテルひさご家 | 安来駅前の便利なビジネスホテル | 車で約20分 | 鉄道利用・観光拠点に | 安来節演芸館(5分) |
月山富田城の旅は、単なる城跡巡りにとどまらず、温泉や美術、郷土グルメや地酒など、多面的に楽しめる「文化と癒しの旅」です。特に、山頂からの景色や、山中鹿之助の伝説に触れながら歩く登山ルートは、歴史好きでなくても感動を覚える魅力があります。
登山後はさぎの湯温泉で汗を流し、美術館で心を整え、どじょう料理や出雲そばに舌鼓。道の駅でお土産選びまで満喫すれば、安来の旅が一層思い出深いものとなるでしょう。
この記事がお役に立てたら幸いです。