長崎県島原市に位置する島原城は、江戸初期に築かれた五重天守をもつ平城で、キリシタン弾圧や島原の乱など激動の歴史の舞台となった場所です。白亜の天守が青空に映える姿は「九州の名城」としても知られ、多くの観光客を魅了しています。
そして「日本百名城」にも選ばれています。
この記事では、島原城へのアクセスや観光のポイントはもちろん、徒歩や車でアクセスしやすい宿泊施設を5つ厳選してご紹介。さらに、周辺のグルメ・温泉・体験スポットや1泊2日のモデルコースも盛り込み、島原城を軸にした旅をトータルにナビゲートします。
島原城観光に便利な宿泊施設5選
※:ランキングや表示順はむーちゃん独自によるもので公式なものではありません。
島原ステーションホテル|島原駅からすぐ!観光とビジネスの拠点に最適
島原鉄道「島原駅」から徒歩1分、島原城までは徒歩約10分とアクセス抜群。シンプルで清潔な客室に加え、朝食バイキングや大浴場も完備されており、観光・ビジネスどちらにも便利な立地です。
🟠 島原城までのアクセス
・徒歩:約10分/車:約3分
🟢 周辺の観光スポット
・島原城(徒歩10分)
・鯉の泳ぐまち(徒歩15分)
・湧水庭園「四明荘」(徒歩15分)
💬 コメント
「観光にも商用にも使える万能型ホテル。駅近で荷物の移動もラク!」
ビジネスホテル千鳥|低価格で島原城へも徒歩圏内の穴場宿
コストを抑えたい方におすすめのホテル。島原城まで徒歩約8分の立地にあり、館内はシンプルながら清掃が行き届いていて安心感があります。素泊まりプランで自由に動けるのも魅力です。
🟠 島原城までのアクセス
・徒歩:約8分/車:約2分
🟢 周辺の観光スポット
・島原城(徒歩8分)
・武家屋敷(徒歩10分)
・霊丘公園(徒歩8分)
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「リーズナブルながら必要な設備はしっかり。シンプル派・長期滞在にも◎」
海のサウナ&スパ オールインクルーシブ 島原温泉ホテル南風楼|絶景の海を望む極上ステイ
ホテル名 | 海のサウナ&スパ オールインクルーシブ 島原温泉ホテル南風楼 |
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(読み) | うみのさうなあんどすぱ おーるいんくるーしぶ しまばらおんせんほてるなんぷうろう |
特 色 | プール開放中!≪オールインクルーシブで大満喫◎毎日無料イベント開催≫ |
料 金 | 9500円~ |
住 所 | 〒855-0802 長崎県島原市弁天町2-7331-1 |
電 話 | 0957-62-5111 |
FAX | 0957-63-7878 |
最寄駅 | 島鉄本社前 |
アクセス | 霊丘公園体育館駅約3H⇒徒歩約5分/長崎空港⇒約2H/熊本港〜フェリーで島原港約30分⇒車約5分 霊丘神社2分 |
駐車場 | 有 無料 約80台収容 |
投稿件数 | 2276件 |
★の数 | (総合): 4.61 |
オーシャンビューと天然温泉、そして今話題のオールインクルーシブプランで話題の高級宿。露天風呂や貸切風呂のほか、リラクゼーション施設も充実。子連れファミリーやカップルにも大人気です。
🟠 島原城までのアクセス
・車:約5分/徒歩:約20分(タクシー5分)
🟢 周辺の観光スポット
・島原温泉街(徒歩圏)
・眉山(車で15分)
・島原港(車5分)
💬 コメント
「“何もしない贅沢”を叶える宿。特別な記念日やご褒美旅に。」
島原東洋シティホテル|城と市街地の間に位置する快適なビジネスホテル
ホテル名 | 島原東洋シティホテル |
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(読み) | しまばらとうようしてぃほてる |
特 色 | 海を見下ろす丘に立地。出張や観光にも/禁煙・喫煙/空清・駐車場・Wi-Fi・子供添寝無料/ランドリー |
料 金 | 4125円~ |
住 所 | 〒855-0823 長崎県島原市湊町299 |
電 話 | 0957-62-3120 |
FAX | 0957-64-5595 |
最寄駅 | 島原外港 |
アクセス | 島原港駅から徒歩5分/島原港から徒歩5分/バス停から徒歩3分/諫早ICから車60分/コインランドリーまで徒歩5分 |
駐車場 | 約36台/無料※先着順。バス・トラック・大型車1泊1500円要事前問合せ/地下駐車場有り。利用時開放 |
投稿件数 | 375件 |
★の数 | (総合): 3.75 |
落ち着いた雰囲気で、観光客にもビジネスマンにも人気のホテル。無料駐車場・Wi-Fi完備。朝食は和洋折衷で、地元の味も取り入れられています。
🟠 島原城までのアクセス
・徒歩:約12分/車:約4分
🟢 周辺の観光スポット
・島原城(徒歩12分)
・観光復興記念館(徒歩5分)
・島原港(車5分)
💬 コメント
「ビジネスホテルの安定感+観光へのアクセス良好。コスパも◎」
島原温泉 旅館海望荘|城下町情緒と温泉を味わえる和の宿
昭和の情緒を残す和風旅館で、地元の海の幸を使った料理が評判。温泉は天然かけ流しで、静かな滞在を求める方に最適です。館内には和室・宴会場・家族風呂もあり、グループや三世代旅行にもぴったり。
🟠 島原城までのアクセス
・車:約5分/徒歩:約20分
🟢 周辺の観光スポット
・島原城(徒歩20分)
・湧水庭園(徒歩15分)
・島原温泉街(徒歩圏)
💬 コメント
「“古き良き”が生きる旅館。ゆったり過ごしたい人には最高の選択肢。」
島原城の魅力を深掘り!五重天守とキリシタンの記憶にふれる
キリシタン弾圧と幕府支配の象徴として築かれた名城
島原城は、1618年(元和4年)に松倉重政によって築かれました。
特徴的なのは、九州でも珍しい五重天守と広大な堀を持つ城郭構造で、完成には7年もの歳月がかかったといわれています。
当時の島原地方はキリシタン信仰が根強く、幕府の命を受けた松倉氏は厳しい弾圧政策を敷きました。島原城は、その権力と支配の象徴でもあり、築城と同時にキリスト教の弾圧が激化していった時期と重なります。
天守閣から望む有明海と眉山の絶景
現在の島原城天守は1977年に再建されたもので、内部は資料館として一般公開されています。展示フロアでは、島原の乱やキリシタンの遺物、そして松倉氏関連資料が充実しており、島原の歴史を体系的に学ぶことができます。
最上階の展望デッキからは、有明海と眉山、さらに雲仙岳の大パノラマが広がり、晴れた日には遠く熊本まで見渡せます。
「写真映え」スポットとしても人気で、特に夕暮れ時の眺望は格別です。
キリシタン史料館と西洋甲冑体験が人気!
天守内部にある「キリシタン史料館」では、踏み絵・マリア観音・隠れ十字架などの弾圧の歴史を今に伝える貴重な史料を間近に見ることができます。
また、来場者向けに「甲冑試着体験」もあり、西洋甲冑・戦国武将スタイルでの写真撮影が楽しめます(無料または小額の寄付制)。
小学生の自由研究にも使えるコンテンツが豊富で、家族旅行にもおすすめです。
城郭遺構と武家屋敷のまちなみが今も残る
島原城周辺には、往時の面影を残す石垣や櫓跡が点在しています。城の東側には「武家屋敷通り」が整備されており、水路と石畳、そして白壁の町並みが美しく保存されています。
ここでは、無料で公開されている武家屋敷(3軒)や資料館をゆっくり歩いて見学できます。
城の観光だけでなく、“まちごと城跡”としての島原の魅力を感じられるエリアです。
初心者でも安心!散策ルートと所要時間の目安
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島原駅 → 徒歩10分で島原城へ(天守入館所要:約40分)
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城周辺の武家屋敷・湧水庭園まで含めると所要:約1.5〜2時間
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城内の体験コーナー・展望台でのんびり過ごすと最大3時間滞在も可能
城内にはカフェや自動販売機、休憩ベンチも充実しており、高齢者や小さなお子さま連れでも安心して楽しめる環境です。
島原城の周辺観光・体験・グルメスポットまとめ|歴史と湧水のまちを歩く
鯉の泳ぐまち|情緒あふれる水の都・島原の象徴
島原は「水の都」と呼ばれるほど湧水に恵まれた土地で、その象徴が「鯉の泳ぐまち」。白壁と石畳の路地の脇を清らかな水が流れ、その中を色とりどりの鯉が泳ぐ光景は、日本の原風景そのものです。
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島原駅から徒歩約15分
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湧水で冷やされたラムネや地元豆腐も人気
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夕暮れ時のライトアップも風情あり
武家屋敷通り|歴史ファン必見!江戸時代の暮らしを体感
島原城東側にある「武家屋敷通り」には、3軒の武家屋敷が無料公開されています。
室内には当時の生活道具や装飾品が展示されており、江戸時代の武士の暮らしを実感できます。石畳の路地と白壁、溝を流れる湧水が相まって、時代劇のワンシーンに入り込んだような感覚になります。
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無料公開:山本邸、篠塚邸、鳥田邸
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所要時間:約30〜45分(じっくり歩くなら1時間)
湧水庭園「四明荘」|庭園と建築の美にふれる癒しのひととき
大正時代の元医師の別邸を整備した「四明荘」は、湧水を取り入れた池泉回遊式庭園。
四季折々の植物と水音に包まれた静かな空間で、島原らしい癒しの時間を過ごせます。内部の和室からは、池に映る木々の姿が幻想的。
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入場料:300円前後
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カフェ併設/座敷休憩スペースあり
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雨の日も情緒たっぷり
島原温泉|街のあちこちに温泉文化が息づく
島原城の近くには複数の温泉宿があり、宿泊者専用の湯だけでなく、立ち寄り湯や足湯スポットも点在。
肌に優しい弱アルカリ性単純泉で、観光後のリフレッシュにも最適です。
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ホテル南風楼/海望荘などに温泉完備
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無料足湯:島原駅前・霊丘公園内
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露天風呂ありの立ち寄り湯はホテル利用可
島原グルメを味わえるスポット
◎ 具雑煮(ぐぞうに)
島原名物といえば、戦国時代から伝わる郷土料理「具雑煮」。十数種類の具材と餅を煮込んだ栄養たっぷりの一品で、島原の乱の籠城中に兵士たちが作ったとされる伝承グルメです。
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「姫松屋」「ほうじゅう」などで味わえる
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価格は1,000円前後〜
◎ 島原そうめん・湧水豆腐・かんざらし
湧水を活かした料理も豊富。地元の手延べそうめんや、冷水で締めた豆腐、白玉に甘蜜をかけた「かんざらし」など、島原らしい優しい甘味・旨味が楽しめます。
島原城を軸に歴史と湧水を楽しむ1泊2日モデルコース【初心者〜歴史ファン向け】
【1日目】歴史を感じる午後の街歩きと湧水グルメ
13:00 島原駅または各宿を出発
島原ステーションホテルやビジネスホテル千鳥などの中心部の宿から出発すれば、徒歩圏内で島原の主要スポットを巡れます。
13:15 島原城観光(所要:約1.5時間)
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天守内部をじっくり見学(島原の乱・キリシタン資料・展望)
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甲冑体験コーナーで記念撮影もおすすめ!
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城郭跡や石垣の散策も忘れずに
15:00 武家屋敷通りをゆっくり散歩(所要:約1時間)
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水路沿いに整備された情緒あふれる通り
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無料公開されている武家屋敷を見学
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途中で名物「かんざらし」をひと休みにどうぞ
16:30 宿にチェックイン&休憩(ホテル南風楼や海望荘なら温泉付き)
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チェックイン後は、露天風呂や海の見えるサウナでひと息
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夕暮れ時の海岸線や港もお散歩に最適
18:00 夕食で郷土料理を堪能(具雑煮がおすすめ)
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「姫松屋」などの名店で名物「具雑煮」や地魚料理を味わう
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宿によっては夕食付きプランで地元の旬の味を満喫可能
20:00 温泉でリラックス or 街歩きのナイトタイム
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宿の温泉で旅の疲れを癒しつつ、
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夜のライトアップされた島原城を遠くから眺めるのもおすすめ
【2日目】自然と文化の融合体験
8:00 朝食(宿またはカフェ)
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温泉宿では地元食材を使った和朝食が中心
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シティホテルでは軽食ビュッフェ形式も多い
9:00 湧水庭園「四明荘」見学(所要:約30分)
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朝の静けさと湧水の音が美しい
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座敷でのんびり庭園を眺めて過ごすのも◎
10:00 「鯉の泳ぐまち」をぶらりと散策(所要:約30分)
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湧水の小道と鯉が泳ぐ路地を自由に散歩
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写真好きにも人気のスポット
11:00 地元名産の土産購入&軽食
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駅前や道の駅的な売店で湧水豆腐・島原そうめん・地酒をお土産に
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時間があればカフェで島原スイーツ(かんざらしなど)もぜひ
12:00 各宿からチェックアウト&駅・港へ
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島原港から熊本方面へのフェリー移動もOK
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JR島原駅・バスで長崎市方面へもスムーズアクセス
補足①:島原の乱と天草四郎|幕府を揺るがせた“信仰と飢餓の反乱”
島原の乱とは?
島原の乱(しまばらのらん)は、1637年から1638年にかけて島原半島と天草地方で発生した大規模な農民・キリシタン一揆です。重税と飢饉、そしてキリスト教への弾圧に苦しむ民衆が、ついに武装蜂起したのがきっかけです。
反乱は島原城の南西にある「原城跡」に立てこもる形で展開され、幕府軍約12万人が攻撃するという壮絶な戦いとなりました。
天草四郎とは?
反乱軍の精神的指導者であり、カリスマ的存在として知られるのが「天草四郎(本名:益田時貞)」。当時わずか16歳の若者でしたが、キリスト教の信仰と預言者的存在として絶大な支持を集めました。
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容姿端麗で優雅な振る舞い
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キリスト教の奇跡を信じる人々の期待
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弾圧される民を率いた希望の象徴
とされ、戦いの最終局面では彼自身も原城で討死。反乱は徹底的に鎮圧され、約37,000人が命を落としたとされています。
島原城と島原の乱の関係
島原城は反乱の中心地ではありませんでしたが、島原藩主・松倉勝家の悪政とキリシタン弾圧が原因の一端とされています。松倉氏は乱の責任を問われ、江戸で処刑されるという異例の事態に。
現在、島原城内の資料館では、
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島原の乱の年表・関連地図
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天草四郎像・隠れキリシタンの遺物
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原城跡や戦没者供養関連の展示
などが充実しており、当時の緊迫した社会背景と民衆の声なき叫びを実感できます。
補足②:島原城を10倍楽しむ豆知識5選|歴史ファンも初心者も大満足!
① 天守は江戸時代には存在しなかった?
現在の五層天守は1977年に復元されたものですが、実は江戸時代の文献では天守が4層だったという説もあります。さらに、明治期の廃城令により一度は完全に取り壊され、長い間“天守のない城”として地元に語り継がれていました。
現在の姿は、島原市民の声によって蘇ったもの。復元されたとはいえ、地元の誇りと愛情がこもった天守閣です。
② 島原城の石垣は「野面積み」スタイル
石垣をよく見ると、切石ではなく自然の形をそのまま活かした“野面積み(のづらづみ)”。この古式技法は、地元の自然石を用い、当時の職人技術の粋を尽くして築かれました。
曲線的な美しさと強度のバランスが絶妙で、石垣マニアにも人気の構造です。
③ 実は「日本最西端の五重天守」
日本に現存・復元された五重天守は全国でも数少なく、島原城はその中でも最西端に位置する天守です。九州旅行のついでに“ここまで来たなら見る価値アリ”と言われるのも納得!
歴史的背景とロケーションの貴重さを感じるポイントです。
④ 館内には「手裏剣体験」もあり!
資料館内には、忍者や甲冑にまつわる展示の一環として“手裏剣投げ”体験コーナーも設置されています(期間限定/無料またはワンコイン)。大人も子どもも童心に返って楽しめる穴場的アクティビティです。
「ただ見るだけじゃ物足りない!」という方にはぜひ試してほしいコーナー。
⑤ 島原城は「島原弁丸出し」のゆるキャラが人気!
城の公式マスコットキャラクター「しまばらん」は、兜をかぶったゆるキャラで、地元の方言“島原弁”を駆使したSNS投稿が人気。島原城グッズやスタンプラリーにも登場し、観光にちょっとしたユーモアと親しみを与えてくれます。
お土産コーナーでは「しまばらん」グッズも多数販売中♪
まとめ|歴史と湧水、そして癒しを体験する理想の観光地
島原城は、江戸初期の築城から島原の乱、そしてキリシタン弾圧という激動の歴史を抱えた「語れる城」です。再建された天守や資料館には歴史の重みが詰まり、街全体に湧水が流れる情景とともに、旅人を癒してくれます。
周辺には、鯉の泳ぐまちや武家屋敷通り、温泉や名物グルメなど魅力的なスポットが点在し、1泊2日でも充実の旅が可能。リーズナブルな宿から温泉付きの高級宿まで選択肢も豊富で、家族旅行・ソロ旅・歴史探訪にもぴったりです。
「ただの城めぐり」で終わらない。
心と身体を満たす“時間旅行”を、島原城から始めてみませんか?
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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