角牟礼城(つのむれじょう)は、大分県玖珠町に位置する中世の山城で、戦国時代のロマンを色濃く残す貴重な史跡です。断崖絶壁の自然の要塞と、戦国武将・森氏の居城としての歴史的背景が、多くの歴史ファンを魅了しています。また、城跡からの見晴らしは絶景で、季節ごとに移り変わる風景も見どころのひとつ。
そして、この地域の魅力は歴史だけではありません。周辺には天然温泉が豊富にあり、旅の疲れを癒すにはもってこいの宿泊施設が揃っています。特に、洞窟温泉やペットと泊まれる宿、全室離れの宿など、多種多様なスタイルの温泉宿が点在しており、観光と癒しを両立できる点が魅力です。
この記事では、角牟礼城観光に便利な厳選宿泊施設5選をご紹介し、さらに角牟礼城の歴史、見どころ、モデルコース、地元グルメ、観光情報まで、初めて訪れる方でも丸ごと楽しめるよう完全ガイドとしてまとめました。
角牟礼城観光に便利なおすすめ宿泊施設5選
湯の森くす
■ 特徴と魅力
湯の森くすは、自然と調和した開放感あふれる宿泊施設で、特に家族連れやカップルに人気です。温泉は弱アルカリ性のやわらかい泉質で、肌がつるつるになる「美肌の湯」として評判。露天風呂からは玖珠の山々を望め、四季折々の風景を楽しめます。
■ 角牟礼城までのアクセス
車で約10分。国道210号線を経由し、角牟礼城跡登山口に簡単にアクセス可能です。
■ 周辺観光スポットへのアクセス
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伐株山(きりかぶやま):車で5分
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童話の里 玖珠:車で7分
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豊後森機関庫公園:車で10分
■ 宿泊施設の概要(表)
項目 | 詳細 |
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チェックイン | 15:00〜 |
チェックアウト | 〜10:00 |
温泉 | 露天風呂・家族風呂あり |
駐車場 | 無料(約50台) |
食事 | 地元食材を使った和洋バイキング |
川底温泉 旅館 螢川荘
■ 特徴と魅力
「川底温泉」の名の通り、川の流れをすぐそばに感じる天然温泉旅館です。渓流沿いの露天風呂は野趣あふれる雰囲気で、まるで自然と一体化したかのような癒しの時間を過ごせます。日常から離れたい人にぴったりの隠れ宿。
■ 角牟礼城までのアクセス
車で約12分。県道703号線を経由し、玖珠中心部へアクセス後に城跡方面へ。
■ 周辺観光スポットへのアクセス
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豊後森機関庫公園:車で10分
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慈恩の滝:車で15分
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宝泉寺温泉郷:車で8分
■ 宿泊施設の概要(表)
項目 | 詳細 |
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チェックイン | 14:00〜 |
チェックアウト | 〜10:00 |
温泉 | 源泉かけ流し・渓流露天風呂 |
駐車場 | 無料 |
食事 | 山菜料理、地鶏料理など郷土色豊か |
壁湯天然洞窟温泉旅館 福元屋
■ 特徴と魅力
洞窟の中にある秘湯として全国的にも有名な「壁湯温泉」。福元屋ではその天然洞窟温泉を宿泊者専用で楽しめる贅沢な体験が可能です。川のせせらぎをBGMに、ライトアップされた洞窟風呂に入れば、非日常の世界へ。
■ 角牟礼城までのアクセス
車で約15分。国道387号線と210号線を経由してスムーズに到着できます。
■ 周辺観光スポットへのアクセス
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九重夢大吊橋:車で25分
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伐株山:車で12分
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豊後森駅SL展示館:車で10分
■ 宿泊施設の概要(表)
項目 | 詳細 |
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チェックイン | 15:00〜 |
チェックアウト | 〜10:00 |
温泉 | 洞窟温泉(混浴・女性専用時間あり) |
駐車場 | 無料 |
食事 | 川魚料理、季節の鍋料理など |
宝泉寺温泉 ペットと泊まれる宿 季の郷 山の湯
■ 特徴と魅力
ペットと一緒に泊まれる貴重な宿泊施設。ドッグランやペット専用の温泉も完備しており、愛犬家に大人気。もちろん人間用の温泉も天然かけ流しで、心も身体もリフレッシュできます。
■ 角牟礼城までのアクセス
車で約13分。国道387号線からアクセスしやすく、旅の拠点としても便利。
■ 周辺観光スポットへのアクセス
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慈恩の滝:車で10分
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九酔渓:車で20分
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豊後中村温泉郷:車で8分
■ 宿泊施設の概要(表)
項目 | 詳細 |
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チェックイン | 15:00〜 |
チェックアウト | 〜10:00 |
温泉 | ペット温泉・内湯・露天風呂あり |
駐車場 | 無料(敷地内) |
食事 | ペット用と人間用の2種類提供あり |
源泉掛け流し露天風呂付全室離れの宿 旅籠 彩くら
■ 特徴と魅力
贅沢な「全室離れ」の宿で、各客室に源泉かけ流しの露天風呂を完備。プライベート空間を重視した設計で、誰にも邪魔されずにゆっくりと温泉を堪能できます。お祝いごとや記念日の利用にも最適です。
■ 角牟礼城までのアクセス
車で約10分。主要国道沿いにありアクセス良好。
■ 周辺観光スポットへのアクセス
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豊後森機関庫公園:車で7分
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伐株山展望台:車で10分
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慈恩の滝:車で13分
■ 宿泊施設の概要(表)
項目 | 詳細 |
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チェックイン | 15:00〜 |
チェックアウト | 〜11:00 |
温泉 | 全室露天風呂付き・源泉掛け流し |
駐車場 | 無料(屋根付きガレージあり) |
食事 | 会席料理、部屋食対応可能 |
角牟礼城の歴史を知る
戦国時代の要塞としての役割
角牟礼城は、大分県玖珠町にある山城で、標高576mの角埋山に築かれました。戦国時代、この地を治めていた森氏が拠点としたことで知られ、天然の断崖絶壁を利用した難攻不落の城として評価されていました。当時は豊後国(今の大分県)の西の守りを担い、北の豊前国や肥後国との境界防衛の要所でした。
特に注目すべきは、急峻な山の地形を活かした防御力の高さです。外敵が容易に近づけないよう、曲輪(くるわ)と呼ばれる区画がいくつも段状に造られており、敵軍が一気に攻め入れない構造になっています。山城の特性上、城への道も一本しかなく、籠城戦にも強かったとされます。
また、豊後の戦国大名・大友氏との関係も深く、角牟礼城は大友氏の西の拠点としても機能していました。大友氏が戦国大名として勢力を拡大する過程で、この城の存在は重要な戦略的拠点であったのです。
現在は石垣や土塁、井戸跡などが残っており、戦国時代の築城技術や当時の戦略が垣間見える貴重な史跡です。
森氏と角牟礼城の関係
森氏は、もともと肥後国(現在の熊本県)の一部を拠点としていた武士で、後に豊後国へと勢力を広げました。森氏が角牟礼城に拠点を移したのは16世紀中頃で、以降、玖珠地方の支配を確立する拠点となりました。
森氏は、秀吉の九州征伐に際して豊臣軍に降伏し、その後もこの地を支配し続けましたが、関ヶ原の戦いの後、森氏の勢力は弱体化し、角牟礼城もその役割を終えることとなりました。
角牟礼城は、森氏の居城としてだけでなく、地元玖珠の発展にも大きな影響を与えました。城下町が形成され、現在の玖珠町の町割りにもその影響が見られます。城を中心に文化や産業が発展していった様子は、現在の町並みや地名にもその名残を残しています。
森氏の歴史を学ぶことで、単なる「城跡」ではなく、地域と共に歩んできた拠点であったことが分かります。
廃城とその後の変遷
角牟礼城は江戸時代初期、廃城令によってその役目を終えます。特に1615年の「一国一城令」によって、多くの支城が取り壊されました。角牟礼城もその対象となり、以後は軍事施設として使用されることはなくなりました。
廃城後、城郭の建物は取り壊され、石垣や曲輪だけが残されました。時代とともに木々が生い茂り、一時は地元の人々でさえその存在を忘れかけていた時代もありましたが、戦後になってから保存活動が本格化。現在では遊歩道も整備され、多くの観光客が訪れる歴史的スポットへと変貌しています。
このように、一度は歴史の表舞台から消えた角牟礼城が、再び注目されるようになった背景には、地元の保存活動と観光振興への努力があります。
現在の遺構と復元状況
現在の角牟礼城跡では、石垣・土塁・井戸・曲輪跡などが確認できます。中でも「主郭(本丸)」部分の石垣は、かなり状態よく残っており、当時の構造を垣間見ることができます。
また、遊歩道が整備されており、城跡の各所を巡ることができるルートが用意されています。道中には案内板や説明看板もあり、知識がなくても歴史的背景を学びながら散策できます。
特に注目されているのは「大手門跡」とされる場所で、発掘調査によって礎石なども発見されました。復元はされていないものの、整備されたことでイメージがしやすくなり、城ファンからの評価も高まっています。
文化財としての価値
角牟礼城跡は「大分県指定史跡」にも認定されており、その歴史的価値が公的にも認められています。日本全国の山城の中でも、原型が比較的良好に保たれていることで注目されています。
また、文化財としてだけでなく、教育現場でも活用されており、地元小中学校の郷土学習や遠足の場所としても利用されています。こうした地域とのつながりが、角牟礼城の保存と活用を支えています。
角牟礼城は、ただの観光地ではなく、玖珠町の誇る歴史遺産として、今も息づいている場所なのです。
角牟礼城の見どころ
山城ならではの絶景パノラマビュー
角牟礼城の最大の魅力のひとつが、山頂から望む360度の絶景です。標高576mの角埋山の山頂に位置するこの城は、まさに「天然の展望台」。特に主郭跡からの眺めは、玖珠盆地を一望できる圧巻の景色で、朝霧の時間帯や夕焼け時には息をのむ美しさが広がります。
春には山桜、夏は緑の絨毯、秋には燃えるような紅葉、冬は霜に包まれた静寂の白。四季それぞれに表情を変える山城の風景は、訪れるたびに新しい感動を与えてくれます。
この絶景を背景に写真を撮れば、SNS映えも間違いなし。特に秋の紅葉シーズンは撮影スポットとしても人気が高く、フォトグラファーやカップルの来訪も増えています。
足元は整備されているとはいえ山道なので、スニーカーや登山靴など滑りにくい靴がおすすめです。ゆっくり歩いても30分ほどで主要スポットを巡れるので、軽めのトレッキング感覚で訪れることができます。
石垣と曲輪跡に残る歴史の息吹
角牟礼城の石垣や曲輪跡には、戦国時代の築城技術や当時の生活の名残が色濃く残っています。特に「本丸」の石垣は保存状態が良く、城郭構造がリアルにイメージできる貴重な遺構です。
曲輪とは、敵の侵入を防ぐために段々と構成された防御スペースのこと。角牟礼城では大小さまざまな曲輪が確認されており、それぞれに登りやすいよう工夫された階段や通路の跡もあります。
また、井戸跡も現存しており、籠城時の水源確保の重要性が分かります。この井戸は山の中腹に位置しており、現在も水が湧き出しているというから驚きです。
整備された案内看板では、各スポットの役割や歴史背景がわかりやすく説明されているので、歴史に詳しくない方でも楽しめます。
季節ごとの自然と城跡の融合
角牟礼城では、歴史的遺構と自然の美しさが見事に融合しています。春には山頂へ続く遊歩道の両脇に桜が咲き誇り、夏には深緑が生い茂る中で涼しげな空気が漂います。
秋には山全体が紅葉に包まれ、赤やオレンジに色づいた景色はまさに絶景。訪れる人の多くがこの紅葉目当てで、特に11月初旬は最も混み合う時期です。
冬になると雪景色が広がり、まるで時が止まったかのような静謐な雰囲気に包まれます。雪が積もることは少ないものの、霜や霧が立ち込める風景は幻想的で、写真愛好家にとっては隠れた名所です。
自然と歴史を同時に楽しめる角牟礼城は、季節を問わず訪れる価値があります。
案内板と現地マップの充実度
角牟礼城跡は、地域住民と行政によって丁寧に整備されています。そのため、観光客向けの案内板や解説パネルが随所に設置されており、城跡の構造や歴史を分かりやすく学ぶことができます。
特に入口付近には立派な「城郭全体マップ」があり、各ポイントの位置関係や歩行ルートが一目で把握できます。各曲輪ごとの名称や特徴、用途なども解説されていて、学びの場としても最適です。
また、歩道には目印となる番号付きの柱が設置されており、迷う心配もありません。家族連れやシニア層にも安心しておすすめできるスポットです。
親子で楽しめる探検感覚のトレッキング
角牟礼城跡の魅力のひとつが、親子で楽しめる「探検感覚」です。山城というと敷居が高く感じるかもしれませんが、遊歩道がしっかり整備されているため、初心者でも無理なく登ることができます。
途中には「武者隠し」や「見張り台跡」など、歴史にちなんだ名称が付けられており、お子様でもワクワクしながら登れるよう工夫されています。特に、小学生の社会科見学や遠足の場所としても利用されており、学びと遊びを兼ねた貴重な時間を過ごせます。
また、途中にベンチや休憩スペースも用意されているため、無理なくマイペースで歩けるのも安心ポイントです。
角牟礼城は、ただの歴史遺産ではなく、自然とふれあい、親子で冒険気分を楽しめる「体験型観光地」としても人気が高まっています。
角牟礼城を巡るモデルコース
半日で巡るライトトレッキングコース
「時間があまりないけど角牟礼城を見てみたい」という方におすすめなのが、半日で回れるライトトレッキングコースです。登山口から主郭跡までを往復するコースで、全体で約2時間ほどの行程。特別な登山装備は不要ですが、スニーカーなど歩きやすい靴が必須です。
コース例:
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角牟礼城登山口(駐車場あり)
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案内板を確認しながら遊歩道を進む(約30分)
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中腹の曲輪跡・井戸跡を見学(約15分)
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本丸跡で絶景を堪能(30分滞在推奨)
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下山ルートをゆっくり降りる(約30分)
途中に木のベンチや簡易トイレも設置されているので、無理なく散策可能。急な坂も少なく、お子様連れや高齢者にもおすすめの行程です。
角牟礼城と豊後森機関庫を巡る歴史探訪コース
角牟礼城だけでなく、玖珠町のもう一つの名所「豊後森機関庫公園」も一緒に回れる欲張りな歴史探訪コースです。大正から昭和にかけて活躍したSLと、戦国時代の山城の歴史が一度に学べる、歴史好きにはたまらないルート。
コース例:
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朝:角牟礼城跡を2時間ほど散策
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昼:玖珠市街でランチ(地元の食堂やそば処がおすすめ)
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午後:豊後森機関庫公園(資料館・SL見学・撮影スポットあり)
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夕方:近隣の温泉でひと休み(湯の森くす など)
どちらも車で10分圏内にあるため、移動もスムーズ。家族連れや歴史好きの方にぴったりの充実プランです。
季節ごとの自然と城跡を味わう撮影コース
写真が趣味の方におすすめなのが、季節ごとの景色を狙った撮影中心のコース。角牟礼城は四季折々の表情が豊かで、特に朝焼けや霧が出る時間帯は幻想的な雰囲気が撮影できます。
撮影おすすめタイミング:
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春:山桜と霞がかった朝
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夏:新緑と朝露
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秋:紅葉と夕焼け(11月上旬がピーク)
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冬:霜が降りた早朝の石垣
撮影ポイント:
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本丸跡からの大パノラマ
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中腹の曲輪跡と石垣の組み合わせ
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登山口付近の木立と山の稜線
朝早くに登れば、人も少なく静寂な中で撮影が可能。宿泊施設で前泊して早朝から登るのがベストです。
歴史ガイドと巡るディープ体験コース
玖珠町観光協会では、事前予約制で地元ガイドによる歴史ツアーも行われています。角牟礼城の戦略的配置や築城の工夫、森氏の逸話など、専門的な知識を分かりやすく教えてくれるため、学びの多い観光体験ができます。
コース例:
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ガイドとの待ち合わせ(登山口または玖珠駅)
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約90分かけて山頂までゆっくり案内
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城郭構造や歴史背景の解説(随所で質疑応答)
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本丸での解説とフリータイム
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登山口で解散 or 周辺観光へ誘導
ツアー後は周辺の温泉地でゆったりと身体を癒やすのが定番の流れです。より深く学びたい方におすすめ。
1泊2日で玖珠満喫!宿泊付き周遊コース
角牟礼城観光を中心に、玖珠エリアの魅力をたっぷり楽しむなら、宿泊を絡めた1泊2日のコースが最適です。温泉宿に泊まり、ゆったりとした時間を過ごしながら、歴史や自然を体感できます。
1日目:
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午前:玖珠町到着
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午後:角牟礼城を散策(2時間)
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夕方:湯の森くすや福元屋など温泉宿で宿泊
2日目:
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朝:宿の温泉で朝風呂
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午前:豊後森機関庫公園見学
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昼:地元グルメ(やせうま・とり天)
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午後:慈恩の滝や伐株山へ足を延ばす
観光もグルメも温泉も満喫できるモデルコースで、リピーターも多く、週末旅行にもぴったりのプランです。
角牟礼城周辺のグルメスポット
郷土料理「やせうま」とは?
「やせうま」は大分県の郷土料理で、玖珠地域でも古くから親しまれている甘いおやつです。小麦粉を練って平たく伸ばした麺のような生地をゆで、きな粉と砂糖をまぶして食べる素朴な味わいが特徴。冷やしても温かくしても美味しく、お茶うけや小腹がすいたときにもぴったりです。
名前の由来は諸説ありますが、一説には「痩せた馬」ではなく、昔の方言で「やっせうま(やってごらん、おいしいよ)」が訛って「やせうま」になったとも言われています。
玖珠町内の食堂や道の駅では、手作りの「やせうま」を提供しているお店もあります。ぜひ角牟礼城観光の後に一度は味わってみてください。
鶏の天ぷら「とり天」でボリューム満点ランチ
大分県といえば「とり天」が有名です。玖珠町でも定食屋やレストランでは、ジューシーな鶏肉をサクッと揚げたとり天定食が定番人気。ポン酢やカボスでさっぱりといただけるので、観光の合間のランチにぴったりです。
角牟礼城を登ったあと、がっつり食べたい人には特におすすめ。とり天は衣がふわっとしていて、鶏の旨みを引き立てる優しい味付けが特徴です。おろしポン酢やカラシ醤油、酢醤油など各店ごとの味も楽しめます。
山菜料理が豊富な地元食堂
玖珠の自然豊かな山々では、春になると山菜が豊富に採れます。地元の食堂では、タラの芽、ふきのとう、ぜんまい、わらびなどを使った山菜定食が味わえます。天ぷらにしたり、煮物にしたりと、どれも優しい味わいで、体にも心にも沁みる料理です。
特に春の時期は、採れたての山菜を使った期間限定メニューが登場するので、訪れるなら春が狙い目です。地元の母ちゃんが作る「おふくろの味」も魅力で、都会ではなかなか味わえない素朴な料理に出会えます。
ご当地スイーツ「玖珠プリン」を堪能
角牟礼城観光で歩き疲れた後は、スイーツでひと息。玖珠町でひそかに人気を集めているのが「玖珠プリン」です。地元の卵と牛乳を使い、保存料や香料を使わない、やさしい甘さの手作りプリンで、道の駅やカフェで販売されています。
濃厚だけどしつこくない、昔ながらの手作り感が魅力で、地元の子どもたちからお年寄りまで幅広く愛されています。お土産にも最適で、保冷パックに入れて持ち帰ることも可能。
食べ歩きグルメで街ブラを楽しむ
玖珠町の中心街では、ちょっとした食べ歩きグルメも楽しめます。地元のパン屋で焼きたての惣菜パン、精肉店のコロッケ、地元豆腐店の揚げたて厚揚げなど、知る人ぞ知る「B級グルメ」が点在しています。
角牟礼城から車で数分の場所にある商店街では、小さな個人商店が今も元気に営業しており、食べ歩きながら地元の雰囲気に触れられるのも魅力です。
角牟礼城周辺の観光情報
豊後森機関庫公園で鉄道の歴史に触れる
角牟礼城から車で10分ほどの場所にある「豊後森機関庫公園」は、かつて実際に使われていたSL機関車と機関庫が残る、全国でも珍しい鉄道遺産スポットです。大正時代から昭和にかけて栄えたこの場所は、鉄道ファンだけでなく、家族連れや歴史好きにも人気があります。
園内には、保存状態の良い「転車台」や「扇形機関庫」があり、当時の鉄道運行の仕組みやメカニズムを学ぶことができます。また、SLの内部を見学できる展示もあり、実際に運転席に座って写真を撮ることも可能です。
春や秋には鉄道イベントも開催され、子ども向けの体験型アクティビティや地元の屋台なども並び、観光と交流の場としてにぎわいます。
伐株山(きりかぶやま)で空中ピクニック
角牟礼城の背後にそびえる「伐株山」は、切り株のような特徴的な形をした標高685mの山で、玖珠のシンボル的存在です。山頂には芝生が広がる広大なスペースがあり、レジャーシートを広げて空中ピクニックを楽しめる人気のスポット。
また、伐株山はパラグライダーの発着地としても有名で、天気の良い日には空を舞うパラグライダーが多数見られます。展望台からは角牟礼城跡を含む玖珠盆地を一望でき、その絶景は地元住民も太鼓判を押すほど。
車で山頂近くまで行けるため、アクセスも良好。駐車場から徒歩5分で山頂に到着するため、登山の準備がなくても気軽に訪れることができます。
慈恩の滝でマイナスイオンに癒される
角牟礼城から車で約15分の場所にある「慈恩の滝」は、落差約20mの迫力ある滝で、玖珠川にかかる自然の芸術作品です。上段と下段の二段構成になっており、滝壺の近くまで歩いて行けるのが魅力です。
また、慈恩の滝は「裏見の滝」としても知られており、なんと滝の裏側に入って見ることができる珍しいスポット。水がカーテンのように流れる様子を裏側から見る体験は、他ではなかなか味わえません。
夏には涼を求めて訪れる人も多く、涼しげな写真撮影にもぴったり。秋には周囲の木々が紅葉し、さらに美しい景色が楽しめます。
道の駅 童話の里くすで地元土産を探そう
角牟礼城観光の帰りにぜひ立ち寄りたいのが「道の駅 童話の里くす」です。玖珠町は日本で初めて「童話の里」として宣言された町であり、そのイメージにぴったりの可愛らしい道の駅となっています。
建物の外観もメルヘン調で、子ども連れには特に人気。施設内には、地元農産物の直売所や、玖珠名物の「やせうま」「玖珠プリン」などの特産品コーナーが充実しています。焼きたてのパンや手作りジャムなど、お土産にもおすすめ。
また、敷地内にはちょっとした遊具や休憩スペースもあり、ドライブ途中の休憩にも最適です。週末には地元の野菜市やイベントも行われており、地域の活気を感じられる場所です。
地元ガイドと巡る着地型観光ツアー
角牟礼城や玖珠町をより深く楽しみたい方には、地元ガイドによる「着地型観光ツアー」もおすすめです。予約制で、町内を巡る散策コースや、地元の歴史・文化を学べる体験プログラムが用意されています。
たとえば、「角牟礼城歴史ガイド付きツアー」では、城の成り立ちや防御構造についての詳しい解説が聞けるほか、「玖珠焼陶芸体験」「地元食材を使った料理体験」などの実習型アクティビティも人気。
地元の方と直接触れ合いながら、観光地ではわからない「本当の玖珠」を体験できるのが、この着地型観光の魅力です。
まとめ
角牟礼城は、戦国時代の歴史ロマンと、自然の美しさを同時に感じられる貴重な山城遺跡です。周辺には、個性的な温泉宿やグルメスポット、魅力的な観光地も数多く、日帰りでも宿泊でも楽しめる観光エリアとして注目を集めています。
「観光+温泉+歴史+グルメ」が揃った玖珠町は、家族旅行やカップルの週末旅行にもぴったりの穴場スポット。この記事を参考に、ぜひ角牟礼城を中心とした旅を計画してみてください。訪れた人すべてに、忘れられない体験と癒しを提供してくれることでしょう。