群馬県東吾妻町にある「岩櫃城(いわびつじょう)」は、戦国時代において真田氏が居城とした重要な山城です。特に真田昌幸や信繁(幸村)に関連するエピソードが多く残ることから、歴史ファンや城マニアの間では“真田三名城”の一つとして知られています。標高約800メートルの岩櫃山の中腹に築かれたこの城は、まさに「山城の中の山城」。急峻な山道や、いまも残る土塁や堀切などが、訪れる人々に当時の緊張感を伝えてくれます。
そして「続・日本百名城」にも選ばれています。
そんな岩櫃城の観光を計画するなら、近くの温泉宿に泊まってじっくり楽しむのがおすすめです。自然の中に佇む温泉旅館や、地元グルメを味わえる宿が点在し、登山や史跡巡りの疲れを癒すにはぴったりの環境です。本記事では、岩櫃城観光に便利な立地と評判を兼ね備えた宿泊施設を5つ厳選し、それぞれの魅力、アクセス、周辺スポット情報とともに紹介します。
岩櫃城観光に便利なおすすめ宿泊施設5選
※:ランキングや表示順はむーちゃん独自によるもので公式なものではありません。
フォレストリゾート コニファーいわびつ
特徴
岩櫃山のふもとに位置する「コニファーいわびつ」は、自然の中で静かに過ごせるフォレストリゾートです。四季折々の景色が楽しめる客室や、地元の山の幸をふんだんに使った料理が魅力。温泉は天然温泉ではないものの、大浴場からの眺めが良く、登山や観光の疲れを癒してくれます。
岩櫃城までのアクセス
車で約10分。最寄りの岩櫃城登山口へはタクシーでもすぐアクセス可能です。
周辺観光スポット
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岩櫃山(登山と史跡探訪)
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吾妻峡(渓谷美を楽しめる名所)
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郷原駅前真田の里資料館(歴史学習に最適)
宿泊のポイントまとめ
項目 | 内容 |
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雰囲気 | 森に囲まれた静寂の宿 |
食事 | 山の幸中心の会席料理 |
アクセス | 岩櫃城まで車で10分 |
周辺観光 | 山・渓谷・資料館と自然と歴史が両立 |
宿泊スタイル | 登山・歴史探訪の拠点に最適 |
松の湯 松渓館
特徴
「松渓館」は、昔ながらの旅館スタイルを守るアットホームな温泉宿です。地元の沢渡温泉から引いた温泉が楽しめ、肌がすべすべになると評判。客室からは静かな川のせせらぎも聞こえ、心落ち着く時間を過ごせます。館内は和風で統一されており、ゆったりとした時間を大切にしたい方におすすめ。
岩櫃城までのアクセス
車で約25分。ドライブを楽しみながらの移動がおすすめ。
周辺観光スポット
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吾妻渓谷
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沢渡温泉街散策
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応徳寺(地元の文化財)
宿泊のポイントまとめ
項目 | 内容 |
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温泉 | 肌に優しい沢渡温泉を堪能 |
雰囲気 | 和風の落ち着いた雰囲気 |
アクセス | 岩櫃城まで車で25分 |
周辺観光 | 渓谷・寺・温泉街のんびり巡り |
宿泊スタイル | 一人旅・カップルにおすすめ |
沢渡温泉 かねとく旅館
特徴
「かねとく旅館」は、全6室のこぢんまりとした老舗旅館で、アットホームなもてなしが特徴。源泉かけ流しの沢渡温泉は、無色透明で肌ざわりがよく、湯治場としても親しまれています。料理は地元の野菜をふんだんに使い、季節感を大切にした和定食が提供されます。
岩櫃城までのアクセス
車で約25分。温泉と歴史観光のセットプランにも最適です。
周辺観光スポット
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沢渡温泉公衆浴場(外湯体験)
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四万温泉(ドライブで寄り道も可能)
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道の駅あがつま峡
宿泊のポイントまとめ
項目 | 内容 |
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温泉 | 源泉かけ流しの沢渡温泉 |
食事 | 地元食材を活かした家庭的和定食 |
アクセス | 岩櫃城まで車で約25分 |
周辺観光 | 外湯・道の駅・他温泉地へのアクセス良好 |
宿泊スタイル | 静かに過ごしたい大人旅向け |
沢渡温泉 まるほん旅館
特徴
創業300年以上の歴史を誇る「まるほん旅館」は、沢渡温泉の象徴的な宿。温泉は「一浴玉の肌」とも称される美肌効果の高い湯で、文人墨客にも愛された歴史ある湯宿です。趣のある木造建築や囲炉裏のある食堂など、懐かしい雰囲気の中で非日常を楽しめます。
岩櫃城までのアクセス
車で約25分。観光地めぐりの途中に歴史ある宿に立ち寄るのも一興。
周辺観光スポット
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沢渡温泉郷
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中之条町歴史民俗資料館
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八ッ場ダム展望台
宿泊のポイントまとめ
項目 | 内容 |
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歴史 | 江戸時代創業、300年の伝統 |
温泉 | 美肌効果の高い名湯、沢渡温泉 |
アクセス | 岩櫃城まで車で25分 |
周辺観光 | 資料館・展望台など多彩な観光が可能 |
宿泊スタイル | 歴史と温泉を楽しむ大人向け旅 |
川原湯温泉 山木館
特徴
「山木館」は、八ッ場ダムの建設に伴い新たに移転再建された温泉宿で、源泉かけ流しの川原湯温泉が楽しめます。新しい施設ながら、伝統的な木のぬくもりを残した空間づくりが魅力。食事は上州牛や地場野菜を活かした創作和食が提供され、見た目も味も上質。
岩櫃城までのアクセス
車で約15分。観光と温泉のバランスが良好な立地です。
周辺観光スポット
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八ッ場ふるさと館
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八ッ場湖
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川原湯神社
宿泊のポイントまとめ
項目 | 内容 |
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温泉 | 川原湯温泉・源泉かけ流し |
建物 | 新築移転のモダン和風旅館 |
アクセス | 岩櫃城まで車で15分 |
周辺観光 | ダム湖・道の駅・神社と自然と文化が融合 |
宿泊スタイル | ファミリー・カップルに最適 |
岩櫃城の歴史
真田家と岩櫃城の関係
岩櫃城は、戦国時代に真田家の居城の一つとして知られる重要な山城です。もともとは吾妻氏が築いたとされる城で、地元の有力豪族によって戦国初期から拠点として機能していましたが、1582年に武田家滅亡後、真田昌幸がこの地を支配し、岩櫃城を事実上の本城としました。
岩櫃城は、昌幸の長男・信之(信幸)も使用したとされることから、「真田三名城」のひとつとして数えられます(他は上田城・沼田城)。武田家の臣下として名を馳せた真田氏にとって、群馬・吾妻地域の拠点は重要で、地形的にも攻めにくい山城である岩櫃城は、外敵の侵入を防ぐ守りの要として重宝されました。
また、岩櫃山自体が信仰の対象でもあり、軍事と宗教の両方の側面を持つこの地は、戦国の城郭として極めてユニークな存在です。
武田信玄の命による城の整備
岩櫃城は、真田昌幸が本格的に居城とする前から戦略的重要拠点として注目されていました。特に武田信玄が関東への進出を目指す際、東上州の支配基盤としてこの地の重要性を認識しており、信玄の命を受けた真田昌幸が城を整備しました。
岩櫃山は標高802メートル、その中腹に城を築くという特異な構造から、非常に攻めにくく守りやすい城とされており、当時の軍学書にも「難攻不落」と記されています。山全体を要塞化することで、兵糧や物資の備蓄、兵士の移動経路なども考慮され、戦時に備えた万全の体制が敷かれました。
信玄の死後も、岩櫃城はそのまま真田家の拠点として機能し、北条氏や上杉氏との戦いの最前線として機能していきます。
本能寺の変と岩櫃城への移動計画
1582年、本能寺の変が発生し、織田信長が明智光秀に討たれた後、武田家の旧領では群雄割拠の混乱が起きました。その混乱の中で、信長によって人質として預けられていた武田家の遺児・勝頼の息子である信勝を岩櫃城に移そうという計画がありました。
また、徳川家康と敵対していた真田昌幸は、岩櫃城を使って自身の領地を確保しつつ、より有利な立場を築こうと奔走します。豊臣秀吉の台頭により戦局が変化する中でも、昌幸はこの城を拠点に一時的に政治的駆け引きを展開したとされています。
このように、岩櫃城は単なる山城ではなく、政治・外交の舞台としても機能していたことが、歴史資料から明らかになっています。
関ヶ原合戦と岩櫃城のその後
関ヶ原の戦い(1600年)では、真田昌幸と信繁(幸村)は西軍、信之は東軍として敵対。結果的に東軍が勝利し、信之は上田から松代へ転封され、真田家は二つに分かれる形となります。
このとき、岩櫃城は重要拠点としての役目を終え、しだいに廃城へと向かいました。江戸幕府の成立により、山城の必要性が薄れたことも一因です。以後、城の建物は取り壊され、遺構のみが残される状態となりました。
それでも地元の人々によって信仰の対象として守られ続け、登山道や神社などに名残を残しています。現在は「岩櫃山城跡」として群馬県の史跡に指定され、多くの観光客を迎えています。
現代に蘇る“幻の真田城”
岩櫃城は、上田城や沼田城に比べて観光地としての知名度はやや控えめでしたが、NHK大河ドラマ『真田丸』の放送を機に全国的に注目を集めました。特に、真田昌幸がこの地を拠点に活躍したことが再評価され、現在では「真田の隠し城」として脚光を浴びています。
2016年には城跡周辺の整備が進み、案内板や資料館、遊歩道なども整備され、より多くの観光客が訪れるようになりました。真田ファンの“聖地巡礼”ルートの一つとして組み込まれ、各地から訪れる歴史好きにとって魅力的な場所となっています。
山城としての険しさは残るものの、それがかえってリアルな戦国の空気を感じさせてくれると評判。現代に蘇る戦国の城として、これからも注目が集まり続けるでしょう。
岩櫃城の見どころ
本丸跡からの絶景と史跡探訪
岩櫃城の見どころのひとつが、本丸跡からの絶景です。標高約800メートルの岩櫃山の中腹に位置する本丸跡からは、遠く赤城山や榛名山を望むことができ、登山の疲れを吹き飛ばすほどのパノラマが広がります。晴れた日には浅間山まで見えることもあります。
本丸には石垣などの遺構はほとんど残っていないものの、整備された案内板や看板があり、往時の姿をイメージしながら散策できます。特に、山道を登って辿り着いた本丸跡は感慨深く、戦国時代の武士たちがこの場所を守っていたことを想像するだけで胸が熱くなります。
ベンチや展望スポットも整備されており、ピクニック気分で一息つくことも可能です。
空堀・堀切・竪堀などの防御遺構
岩櫃城は自然の地形を活かした「山城」ならではの防御構造が随所に残されています。中でも見逃せないのが、空堀や堀切、竪堀といった遺構群です。これらは敵の侵入を防ぎ、守りを強化するための防御施設で、山城ファンや歴史ファンにはたまらないスポットです。
空堀は人工的に掘られた深い溝で、敵の進入路を限定し、攻撃を食い止める効果があります。堀切は尾根を遮断する形で掘られており、尾根づたいの侵入を防ぐのに効果的でした。竪堀は山の斜面に沿って掘られた縦の溝で、これも敵の移動を妨げる役割があります。
現地ではこれらの遺構を示す看板も多く、初心者でも違いを学びながら見学できる工夫がされています。
岩櫃山の自然と季節の魅力
岩櫃城のもうひとつの大きな魅力が、岩櫃山そのものが持つ自然美です。春には新緑、夏は青々と茂る森、秋には紅葉が山全体を染め上げ、冬には雪景色と、四季折々の表情が楽しめます。
特に紅葉シーズンは絶景スポットとしても知られ、多くの登山者やカメラマンが訪れます。登山道は複数あり、初心者でも登れる「ハイキングコース」から、やや健脚向けの「表登山道」まで選べるのも魅力です。
また、山中にはリスや野鳥などの野生動物も多く、自然観察を目的に訪れる人も少なくありません。自然と歴史の融合を肌で感じられる岩櫃山は、まさに“生きた歴史体験”ができる場所です。
真田家にまつわる伝説と信仰
岩櫃城周辺には、真田家にまつわる数多くの伝説や信仰が残されています。たとえば「真田の抜け穴」と呼ばれる洞窟や、真田昌幸が祈願したとされる神社など、歴史の裏にある物語を辿ることができます。
また、地元の人々の間では、岩櫃山そのものが霊山として信仰されており、山岳信仰の対象としても知られてきました。山頂付近には小さな祠があり、登山者の無事を祈るために手を合わせる人も多いです。
これらのスポットは観光パンフレットや案内所で情報が手に入るので、訪れる前に事前にチェックしておくと、より深く楽しむことができます。
観光客向けに整備された遊歩道と案内
以前は登山者や地元民しか訪れなかった岩櫃城ですが、現在では観光客向けに遊歩道や案内板の整備が進んでいます。登山道には手すりや階段が整備されている箇所もあり、初心者や高齢者でも安心して登れるようになっています。
また、道中には休憩ベンチや展望台も設置されており、無理なく体力に合わせて散策が可能。案内板には、城の歴史や遺構の説明が写真付きで掲載されており、ガイドなしでも十分に理解できます。
観光用の「岩櫃山ハイキングマップ」も配布されており、初めての方でも安心して楽しめるようになっています。
岩櫃城観光モデルコース
歴史探訪+登山満喫!半日ベーシックコース
【スケジュール例】
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9:00 郷原駅または登山口に到着
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9:15 登山開始(ハイキングコース選択)
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10:30 本丸跡到着・絶景と遺構を堪能
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11:30 下山開始
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12:00 登山口到着・休憩所で一息
このコースは、初めて岩櫃城を訪れる方におすすめの基本プラン。比較的ゆるやかなハイキングコースを利用し、城跡を目指します。登山口から本丸跡までは約1時間程度で到着でき、戦国時代の山城の雰囲気をたっぷり味わえます。
下山後は、近くの休憩スポットや道の駅で地元グルメを楽しむのも◎。午前中で観光を完了できるため、午後は温泉や別の観光地に回るプランにも組みやすいです。
真田の里を歩く!史跡めぐりコース
【スケジュール例】
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9:00 真田の里資料館(郷原駅前)見学
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10:00 岩櫃城登山口へ移動
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10:30 岩櫃城跡見学(堀切・本丸・展望)
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13:00 下山・ランチ(地元食堂など)
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14:30 郷原・中之条エリア散策
歴史好きにおすすめのこのコースでは、岩櫃城跡に登る前に「真田の里資料館」を訪れ、知識を得たうえで現地を巡ることで理解が深まります。城跡を歩く際には、資料館で得た情報が現地で実感できるため、満足度が一層高まります。
その後は地元の飲食店で上州グルメを楽しんだり、時間に余裕があれば中之条の街並みをぶらり散策するのもおすすめです。
岩櫃山と沢渡温泉を楽しむ癒しの一日コース
【スケジュール例】
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8:30 岩櫃山登山(表登山道から)
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11:00 本丸跡・山頂からの景色を堪能
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12:30 下山・近くの道の駅で昼食
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14:00 沢渡温泉で立ち寄り入浴
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16:00 地元のカフェで休憩 or 帰路へ
体を動かした後は、温泉でしっかり癒されたい!という方に最適なコースです。午前中はしっかりと登山、午後は沢渡温泉でゆったりとした時間を過ごす流れは、リフレッシュ効果抜群。疲労回復だけでなく、心の癒しにもなる一日になること間違いなしです。
沢渡温泉は「一浴玉の肌」と称される美肌の湯。日帰り入浴も可能な施設が複数あり、観光と温泉の両立ができます。
フォトジェニックスポット巡りコース
【スケジュール例】
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9:00 岩櫃山登山道入口からスタート
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10:30 本丸跡で絶景写真撮影
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12:00 下山・郷原駅近くの景色も撮影
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13:00 道の駅で地元グルメとお土産
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14:30 八ッ場ダム展望台でラスト撮影
SNSやブログで旅の思い出を発信したい方にぴったりの、フォトジェニック重視コースです。岩櫃城の絶景スポットはもちろん、郷原周辺の風景、道の駅のグルメ、そして八ッ場ダムなど、写真映えするポイントが多数。
カメラ片手に歴史と自然を楽しむ、感性豊かな旅になります。レンタカーやマイカーでの移動が便利です。
秋限定!紅葉ハイキング+温泉宿泊コース
【スケジュール例】
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【1日目】
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10:00 岩櫃城登山&紅葉狩り
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13:00 中腹でお弁当&写真撮影
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15:00 下山・川原湯温泉の宿にチェックイン
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18:00 夕食と温泉でリラックス
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【2日目】
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8:30 朝風呂・朝食
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10:00 八ッ場ふるさと館や道の駅巡り
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12:00 帰路へ
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秋の紅葉シーズンにおすすめの、一泊二日贅沢コースです。赤や黄色に染まる岩櫃山を登り、温泉宿でゆったり過ごす旅は、大人の休日にぴったり。温泉地では地元の食材を使った料理や、源泉かけ流しの湯が心身を癒してくれます。
家族旅行にもカップル旅にも最適な、秋限定の特別なモデルコースです。
岩櫃城周辺のグルメ
地元名物「吾妻そば」と山菜料理
岩櫃城観光の際にぜひ味わっていただきたいのが、地元・吾妻地方ならではの「吾妻そば」と山菜料理です。標高が高く冷涼な気候のおかげで栽培されるそば粉は香り高く、のどごしも滑らか。そのうえ、春~夏にはワラビやこしあぶら、秋にはきのこが豊富に採れ、その天ぷらや炊き込みご飯とセットになった定食が人気です。
おすすめのお店は山里の趣を残す「そば処 いわびつ」で、岩櫃城登山の前後に立ち寄りやすい立地。地元の野菜を活かした季節の小鉢とともに出されるそばは、ガツンとしたすすりごたえがありながら、ほっとする安心感のある味わいです。温かいそば、冷たいざるそばどちらにも山菜の天ぷらが乗る「天ざるそば」は特に人気で、観光客にも評判です。
店内は木のぬくもりが感じられる内装で、歴史散策の余韻に浸りながらゆったりと過ごせます。
沢渡温泉の郷土料理と地酒
沢渡温泉の宿では、地元食材を使った郷土料理と地酒がセットで楽しめます。特に、山菜や川魚を使った料理が豊富で、岩櫃城からの帰路にぴったり。“里山の味”をじっくり堪能したい方におすすめです。
例えば「かねとく旅館」では、岩魚の塩焼きや山椒の香りが楽しめる山菜の炊き合わせ、地元のきのこを使った汁物など、素朴で滋味深い食事メニューが並びます。また、地元・川原湯や沢渡の地酒を揃えた宿もあり、料理にぴったりの日本酒で旅の締めくくりにふさわしい時間が過ごせます。
宿泊だけでなく、日帰り入浴と食事がセットになったプランを提供する旅館も出ているので、宿に泊まらないカジュアルな旅にも向いています。
自然派レストランで味わう洋食メニュー
フォレストリゾートで人気のあるメニューが、地元食材を使った洋食です。例えば「コニファーいわびつ」や周辺のログハウス風レストランでは、上州牛を使ったハンバーグやビーフシチュー、山菜入りキッシュなどが味わえます。
特に、地元野菜をふんだんに使ったサラダや前菜とのセットメニューは、登山後の体に優しく、ゆったりとした時間が楽しめます。レストランの窓から見えるフォレストビューを眺めながら、贅沢なランチをどうぞ。
ファミリーでの旅行やカップル旅行にも大変おすすめで、食事後はそのまま館内のラウンジやテラスでのんびり過ごすのも良い気分転換になります。
焼きまんじゅう・地元スイーツの食べ歩き
群馬名物でもある「焼きまんじゅう」は、岩櫃城周辺でも食べ歩きにぴったり。登山口や郷原駅前の売店では、あつあつの焼きまんじゅうを串にさしてそのまま頬ばることができます。
甘めの味噌だれが香ばしく、昔ながらの素朴な味わいはつい笑顔になる一品。また、夏には地元果実を使ったジェラートやシャーベットも登場し、ひんやりとしたデザートで疲れた体をクールダウン。どれも「ばくばく食べたい!」と思えるくらいのおいしさです。
軽食として、観光中のちょっとした休憩にもぴったり。子どもから大人まで楽しめる、地元の味を五感で味わえる楽しさがあります。
道の駅で選べるご当地グルメ&お土産
「道の駅あがつま峡」や「八ッ場ふるさと館」では、地元の新鮮野菜や手作り加工品に加え、ご当地グルメが豊富です。おすすめは、舞茸や山菜の炊き込みご飯、お惣菜類、地元銘茶など。
お土産に人気なのが、舞茸の佃煮や地元産はちみつ、手作りジャム、ドライフルーツです。また、地酒や地ビールなどの販売コーナーもあり、数日分の思い出が買える場所として旅の最後にふさわしいスポット。休憩スペースでは地元のお茶やソフトクリームを楽しめるため、ドライブ途中や下山後の立ち寄りに最適です。
岩櫃城観光の基本情報
岩櫃城へのアクセス方法
岩櫃城跡は群馬県吾妻郡東吾妻町にあり、公共交通機関でもアクセス可能です。最寄駅はJR吾妻線「郷原駅」で、駅から登山口(表登山口)までは徒歩約15分。登山前に「真田の里資料館」で情報を収集するのもおすすめです。
車で訪れる場合は関越自動車道「渋川伊香保IC」から約1時間。専用の登山者用駐車場があり、無料で利用できます。週末や紅葉シーズンは混雑するため、早めの到着をおすすめします。
また、登山道はいくつかのルートがあり、初心者向けのハイキングコースから、本格的な登山道まで用意されています。ご自身の体力やスケジュールに合わせて選びましょう。
所要時間と観光のベストシーズン
岩櫃城の観光にかかる時間は、登山口から本丸跡までの往復で約2~3時間。途中の遺構をじっくり見ながら進むなら、プラス1時間を見ておくと安心です。
おすすめのシーズンは春(新緑)と秋(紅葉)。特に10月下旬~11月上旬の紅葉は見ごたえがあり、絶好の写真スポットになります。夏場は虫除けと水分補給の準備を忘れずに。冬は積雪や凍結があるため、登山初心者は避けた方が無難です。
散策マップとガイド施設
現地では「岩櫃山ハイキングマップ」が観光案内所や登山口で配布されており、ルート案内や見どころ情報がわかりやすく記載されています。QRコード付きでスマホからもルート確認が可能です。
また、「真田の里資料館」では、岩櫃城のジオラマや真田家にまつわる展示物を見ることができ、観光の前に訪れると理解が深まります。英語や中国語のパンフレットも用意されており、海外観光客への対応も進んでいます。
注意点と服装のポイント
岩櫃城は山城であり、観光といっても登山装備が必要です。スニーカーではなくトレッキングシューズを推奨し、天候の急変にも対応できるよう、レインウェアの持参が望ましいです。
夏場は虫刺され対策として長袖・長ズボンが推奨されます。また、山道は滑りやすい箇所もあるため、滑り止め付きの手袋があると安心。水分は多めに持ち、途中で補給できる場所はないため注意が必要です。
なお、熊の目撃情報がある時期もあるため、熊鈴を携帯するか、複数人での行動を心がけましょう。
おすすめの観光案内所と観光支援サービス
岩櫃城の登山口近くにある「東吾妻町観光案内所」では、岩櫃山や周辺の観光情報、宿泊情報などを丁寧に教えてくれます。ハイキングマップの配布や、時期によってはガイド付きのツアー案内も行っています。
また、スマートフォン向けに「いわびつARナビ」というアプリを導入すれば、登山中に遺構の説明をAR表示で見ることができ、現地ガイドがいなくても十分に楽しめるようになります。
高齢者や足の不自由な方には、ふもとを歩く「歴史散策ルート」も整備されており、登山せずに歴史を学べる環境が整っています。
まとめ
岩櫃城は、戦国時代に真田昌幸が拠点とした、戦略性と自然美を兼ね備えた山城です。険しい山道を登った先に広がる本丸跡の絶景や、今も残る堀切や空堀などの遺構は、歴史と自然を同時に感じさせてくれる特別な空間です。
周辺には沢渡温泉や川原湯温泉といった温泉地も多く、登山や観光の疲れを癒してくれる最高のロケーションが整っています。また、郷土料理や地元グルメを楽しめる飲食店や道の駅もあり、旅の満足度を高めてくれます。
真田家の歴史に思いを馳せながら、大自然と文化に触れられる岩櫃城。訪れた人々の心に残る、唯一無二の山城観光が体験できるでしょう。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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